【7月30日 東方新報】北京市の大型商業施設・朝陽大悦城で7月18日、日本の大手ゲーム会社セガ(Sega)の北京初となる公式旗艦店「SEGA STORE BEIJING」がオープンした。セガのゲームとともに育ったファンにとって、これは単なる新店舗の誕生ではなく、画面の中にあった思い出が現実の身近な存在となる瞬間でもあった。

セガにとって中国国内2店舗目となる常設旗艦店は、限定商品や先行販売商品、没入感のある体験をそろえ、北京の夏の「一番店経済」の新たな目玉として、二次元消費市場に新たなオフライン拠点を加えた。

◾️北京初出店、夏の集客の切り札に

店内には、『ソニック ロストワールド(Sonic Lost World)』『龍が如く(Yakuza)』『ペルソナ(Persona)』など、セガの人気IPの関連グッズが並ぶ。フィギュアやトイ、アパレル、生活雑貨など、幅広い商品をそろえた。

北京限定商品や先行販売商品も用意され、オープン初日にはソニックが「一日店長」として登場。来店したファンとの記念撮影や交流を行った。北京市商務局によると、2026年上半期に北京市内で新たにオープンした実店舗の「一番店」は483店に上り、先行発売や初公開、初展示などのイベントも520回を超えた。

北京市は、国際消費中心都市の実現に向け、「一番店経済」や「先行発売経済」を支援している。こうした政策も、国際ブランドが華北市場進出の第一歩として北京を選ぶ後押しとなっている。

オープン初日には、ソニックやシャドウのコスプレ姿で訪れるファンも見られた。ソニックのファンになって5年になるという来店客は、今回のコスプレのために2カ月前から準備してきたと話した。

会場には30~40代だけでなく、10代のファンの姿もあった。中学生の張さん(仮名)は、ソニック柄のコントローラーなどを購入し、「スピードが速くて、本当にかっこいい」と語った。

◾️IP実店舗が支える二次元消費の新たな場

セガ北京旗艦店の盛り上がりは、二次元経済がオンラインからオフラインへ広がる動きを象徴している。

IPテーマショップは、商品を販売するだけでなく、好きな作品の世界観を体験し、同じ趣味を持つファン同士が交流する場でもある。「コンテンツ+体験+交流」の組み合わせが、来店や消費を促す力となっている。

こうした動きは一方向ではない。中国発ゲームも日本市場で、オフラインコラボやポップアップイベントを相次いで展開している。『原神(Genshin Impact)』『崩壊:スターレイル(Honkai: Star Rail)』『アークナイツ:エンドフィールド(Arknights: Endfield)』などは、日本のチェーンブランドと連携し、飲食やグッズ販売など幅広い分野に進出している。

業界関係者は、国際的なゲームIPが北京に進出する背景として、政策的な支援や成熟した消費市場に加え、二次元経済のオフライン化を挙げる。こうしたIP旗艦店は、若年層を商業エリアへ呼び込むだけでなく、限定商品やファン向けイベントを通じてリピーターを増やし、一時的な話題を継続的な消費へつなげる役割も担っている。

運営パートナーの路画影視(Road Pictures)と谷谷逛谷(GuGuGuGu)の蔡公明(Cai Gongming)総裁は、今回の出店について、セガとの長期的な提携を深める重要な一歩だと説明した。今後も世界的な人気IPとの提携を拡大し、ブランドとファンをつなぐオフライン拠点を増やしていくとしている。(c)東方新報/AFPBB News