韓国ドラマで話題の「透明な球形氷」…サムスン開発者が明かす誕生秘話
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【07月28日 KOREA WAVE】韓国で放送中のドラマで注目を集めた透明な球形氷「スフィアアイス」について、サムスン電子の開発担当者が開発秘話を明らかにした。冷蔵庫内で透明度の高い球形氷を作るには、精密な冷却制御や構造設計など複数の独自技術が必要で、多数の特許も取得しているという。
ドラマ「残念ながら明日も出勤です!」では、透明な球形氷の完成を目指して試行錯誤を重ねる開発チームの姿が描かれた。作品の舞台はサムスン電子で、同社は製品提供に加え、光州事業所を撮影場所として提供するなど制作に協力した。
現実では、サムスン電子は2022年に6種類の氷を作れる製氷機能を搭載した「サムスンAI冷蔵庫」を発売した。開発を主導したDA事業部冷蔵庫開発グループのチョン・ジン部長と生活家電事業部開発チームのキム・ジュヨン氏は、約3年をかけ、30人規模の開発チームで製品化に取り組んだと説明した。
チョン・ジン氏は、透明な氷を作るには「気泡を冷たい側から常温側へ一方向に押し出しながら、層ごとに凍らせる必要がある」と説明した。製氷機や製氷機能付き浄水器は常温環境で製氷し、残った水を排出するため透明度を高めやすいが、冷蔵庫は冷凍室内で製氷と保存を同時に担うため、氷の成長方向や速度の制御が難しいという。さらに、ドアの開閉による温度変化も製氷品質に影響を与えるとしている。
同社は冷却を精密に制御する技術や、球形を安定して維持する構造技術、密閉技術などに関する特許を多数保有している。現在販売しているAI冷蔵庫は、球形や半球形、半月形、クラッシュ、バイト、キューブの6種類の氷を作ることができ、球形氷は1日最大9個製造できるという。
キム・ジュヨン氏は、新型コロナウイルス禍でホームカフェや自宅で酒を楽しむ需要が高まり、SNSで見栄えのする大きな氷が人気を集めたことが開発のきっかけだったと振り返った。飲み物の味を長く保ちながら見た目も美しい氷を目指し、直径6センチの球形氷を採用したという。
開発ではさまざまなグラスや飲料、酒を実際に購入して溶け方などを検証した。キム・ジュヨン氏は「ウイスキーを飲みながら試験を重ねたため、好みの酒もウイスキーに変わった」と笑顔で語った。
今後の冷蔵庫開発について両氏は、AI技術の進化が鍵になるとの見方を示した。チョン・ジン氏は、利用状況に応じて夜間の消費電力を抑えたり、使用頻度の少ない時間帯に自動で除菌したりする機能を紹介。AIビジョン機能では庫内カメラが食品の賞味・消費期限などを判別して表示し、浄水器では利用者の音声を認識して給水量を自動調整する機能も備えていると説明した。
キム・ジュヨン氏は「AI家電は省エネだけでなく、利用者一人ひとりの利便性を高める方向へ進化している」と述べ、家電が利用者に合わせて自律的に支援する時代が到来しつつあるとの認識を示した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News