4月28日、ソウル地下鉄5号線の汝矣島駅―光化門駅間を走る車内で空席となっている妊婦優先席 (c)MONEYTODAY
4月28日、ソウル地下鉄5号線の汝矣島駅―光化門駅間を走る車内で空席となっている妊婦優先席 (c)MONEYTODAY

【07月28日 KOREA WAVE】妊娠6週目の女性が、地下鉄で妊婦優先席を探して車内を移動していたところ、男性から暴言を浴びたとの投稿が、韓国で注目を集めている。

女性は22日午前、SNSのThreadsに体験を投稿した。地下鉄に乗り、妊婦優先席に座ろうとしたが、ほとんどの席には高齢女性が座っていたという。

女性は妊娠初期で、一晩中つわりに苦しんでいた。比較的空いていると考えて最後尾の車両へ向かったものの席がなく、隣の車両へ移動した。

どうにか座ろうと空席を探していると、近くにいた男性から「ずいぶんうっとうしく行ったり来たりするな」と言われたという。

女性は「吐き気がして、その場に座り込んでしまいそうだったから移動していたのに、悪口まで言われなければならないのか」と苦しい心境を訴えた。

地下鉄の妊婦優先席を巡っては、以前から議論が続いている。席をピンク色に塗り、専用のマークを付けても、満員時には妊婦以外の乗客が座ることが多く、妊婦が利用できる可能性は低くなる。

会社員で妊娠20週目のソン・ミンジさん(33)も、同様の経験を語った。退勤時に光化門駅から地下鉄5号線に乗ると、車内はすでに混雑していることが多い。妊婦優先席の前に立っても、座っている人の多くはソンさんを見ようとしなかったという。

ソンさんは「高齢者は眠っていることが多く、それ以外の人はスマートフォンを見ていて前を見ない。あくまで優先席だが、体がつらく、どうしても座りたいときが多い」と話した。

一方、妊婦が乗車していないときも席を空けておくべきかについては、賛否が分かれている。ソウル大学の掲示板には2025年、「妊婦優先席を空けておくという方法は適切ではない」との投稿もあった。常に空席にするよう求めると、そもそも席を譲る意思のない人が座る可能性が高まるという主張だった。

韓国リサーチが2025年1月に実施した調査では、回答者の49%が「普段から妊婦優先席を空けておくこと」に賛成した。「必要なときに譲ればよい」とする回答は38%だった。

こうした対立を減らす案も提案されている。2022年当時、中学1年生だったクォン・ミンソさんが考案した「折り畳み式妊婦優先席」は、最近までユーチューブで話題になった。

普段は座席を折り畳んでおき、端末で妊婦であることを認証すると自動的に座席が開く仕組みだ。妊婦が席を譲ってほしいと頼む必要がなく、空けておくべきかを巡る議論も解消できるとの考えだ。

2024年には、ソウル市の政策提案サイトにも「カードを読み取らせて妊婦優先席を利用する」との案が寄せられた。

これに対しソウル市は、着席できる人を強制的に限定する仕組みと受け止められ、性別や世代間の対立を招く恐れがあるとして、制度導入よりも市民の意識改善に重点を置く方針を示した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News