【07月27日 KOREA WAVE】
23日、ソウル・汝矣島のKBS別館で開かれた不動産政策に関する国民討論会(c)news1
23日、ソウル・汝矣島のKBS別館で開かれた不動産政策に関する国民討論会(c)news1

「家を買って新生活を始める若者がどこにいるのですか」

最近、融資規制で苦しむ若者の事情を政府関係者に伝えたところ、こんな答えが返ってきた。結婚を機にソウル郊外で小さな家を購入しようとする若者は少なくないと説明したが、政府関係者は「私たちの頃は月払いの賃貸や保証金を預ける賃貸から始め、金をためて家を買った」と話した。

政府と若者の間にある認識の隔たりを感じたのは、これが初めてではない。

韓国大統領府のある参謀は5月の記者説明で、複数住宅所有者に対する譲渡所得税の重課猶予措置終了を前に、ソウル・江南の住宅価格が下落に転じたことを「異例」と評価した。一方、ソウル郊外の15億ウォン(約1億6500万円)以下のマンション価格上昇については、「これまで取引がなかった市場が動き始めただけで、大きく心配することではない」と答えた。

大統領の支持率が下落する中、特に30代の離反が目立つ理由はここにある。若者にとって政争より切実なのは、目の前の暮らしだ。

住宅価格の上昇や下落とは別に、「家は後で買えばよい」「15億ウォン(約1億6500万円)以下のマンション価格上昇は大きく心配することではない」という認識そのものが、若者の生活とかけ離れている。

20代前半でソウルに出て、アルバイトをしながら家賃を払い、就職後は保証金付き賃貸のための融資を受けて利息を支払う。毎年、家賃や保証金を引き上げるという家主からの電話を受け、さらに保証金詐欺の危険を乗り越え、ようやく30代になる。

結婚を約束した相手と、それぞれがためた金に返済可能な融資を加え、適当な家を1軒確保しようとする若者は、投機やぜいたくを望んでいるのではない。ただ、より良く暮らしてみたいだけだ。

「金をためてから家を買いなさい」という大人たちの言葉が、利息に苦しむ生活を避けてほしいという温かい助言であることは分かる。しかし、それが助言に聞こえないのは、現実があまりにも変わったからだ。

年収は運が良くても100万ウォン(約11万円)単位でしか増えないのに、住宅価格は平然と1億ウォン(約1100万円)単位で上昇する。売買価格、保証金、家賃が同時に上がる中で、「金をためてから家を買え」という言葉は、事実上「家を買うな」という通告と変わらない。

政策立案者の認識が現実に追いつかない間に、若者が自宅を持つための足掛かりは徐々に崩れている。

政府が銀行ごとの融資限度額を機械的に管理することで、投機勢力ではなく、居住用の家を1軒求める30代の実需層が融資の壁に阻まれている。ある銀行は限度額を合わせるため、実需かどうかにかかわらず、6億ウォン(約6600万円)だった融資上限を一律で3億ウォン(約3300万円)に縮小した。

不動産政策の本来の目的である「投機の遮断と実需層の保護」が、現場では守られていないことになる。

政府と若者の間にある認識の隔たりを縮めなければならない。大統領府は最近、青年未来秘書官室を新設し、若者のインターンを採用するなど、若者との意思疎通に乗り出した。

こうした取り組みが見せかけの措置に終わらず、若者の現実が政策に十分反映される契機となることを願う。【news1 キム・グヌク記者】

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News