【7月26日 AFP】フランス南西部とスペインの首都マドリード近郊で発生した大規模な森林火災により、25日までに合わせて30万人以上が避難した。フランス政府は消火活動を支援するため軍を派遣した。

フランスの地元当局は、ボルドー周辺地域の学校や体育館に避難所を設けて、19万7000人を緊急避難させた。ローラン・ニュネス内務大臣は、平時における国内最大規模の集団避難だと述べた。この地域には、国内有数の観光地も含まれている。南西部ジロンド地域の当局も25日、5万5000人の避難を命じた。

フランス軍は、ボルドー近郊の消防士を支援するために兵士1500人を派遣。最大20トンの消火剤を散布できるように改修したA400M軍用輸送機を配備した。

スペインでは、首都マドリード西部の村から6万人が避難。ペドロ・サンチェス首相は火災現場を訪れ、「人命を救うことが最優先だ」と指示を出した。

被害が広がるマドリード西部のブルネテでは、マル・ニコラス市長がAFPに対し「毎年火災は発生するが、今回はとてつもない規模。これは大惨事だ」と述べた。

マドリードに避難したジャクリーン・ビジャフランカさん(38)は、「煙が村を覆ったとき、すべてが燃えてしまう勢いだった。ここでは普通に呼吸できるが、昨日は耐えられないほどだった」と語った。

スペイン東部の都市バレンシア近郊で発生した別の山火事では、1人が死亡。フランスでは、ボルドー近郊で消防士2人が死亡した。

先週スペインとフランスで発生した山火事に対し、両国の消防隊員は昼夜を問わず消火活動を継続している。一部の地域では火の勢いが弱まっているものの鎮火のめどはたっていない。

フランスで拡大している森林火災により、約9万8000ヘクタールが焼失し、ニュネス氏は「歴史的な記録だ」と述べた。

スペイン内務省によると、マドリード西部の火災では、2万5000ヘクタールが焼失。山林火災は拡大しながら、マドリード付近に達しているという。

スペインとフランスでは、5月以降の熱波により空気が乾燥し、今回の大規模火災を引き起こしたとみられる。専門家は、地球温暖化が、頻繁に起こる極端な気象の原因の一つだと警告している。(c)AFP