【7月25日 AFP】欧州連合(EU)は24日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」のアカウント設定が子どもをネットいじめや性的捕食などのリスクにさらしているとして、 IT企業に子どもの安全性やプライバシー確保を求めるデジタルサービス法(DSA)に違反しているとの暫定的な見解を公表した。違反が最終的に認定されれば、巨額の制裁金を科される可能性がある。

EUは、13歳以上の子どもが利用可能なTiktokで、未成年者のアカウントは本人が承認したユーザーのみに公開されるべきだと主張している。

EU欧州委員会のヘンナ・ビルクネン上級副委員長(技術主権・安全保障・民主主義担当)は声明で、「高度な保護はオプトイン(ユーザーから事前に明確な同意を得た場合のみ提供される)ではなく、デフォルト(初期設定)であるべきだ」と強調した。

これに対しTikTok側は、オンライン上での未成年者の保護に注力していると反論している。

EUは近年、年内に13歳未満の子どもによるソーシャルメディア利用を禁止するなど、未成年者の保護を強化している。

EUは2024年、デジタルサービス法に基づきTikTokの調査を開始した。

DSAの規定では、子どものアカウント設定は、デフォルトで最高水準のプライバシーと安全・セキュリティー保護が適用されていなければならない。

だがEUは今回の暫定的見解の中で、「TikTokのアカウント設定はこの基準を満たしておらず、子どものアカウントやコンテンツを過度に広く公開している」と結論付けた。

EUの調査によると、子どもがアカウントを「公開」に設定できる点が問題視された。公開設定の場合、TikTokアカウントを持っていなくても誰でもコンテンツを閲覧できる。

「非公開」にした場合でも、他のユーザーの「フォロー中」や「フォロワー」リストを経由することで「容易に発見できる」という。

EUは「TikTokの設定は、望まない接触やネットいじめ、性的捕食などのリスクに子どもたちをさらし続けている」と警告した。

EUはTikTokに対し、未成年者の「公開」アカウントの初期設定を変更し、本人が承認したユーザーにのみコンテンツが表示されるように仕様を変更するよう求めた。

TikTokの広報担当者は、ティーン向けのアカウントには50以上のプライバシー・安全機能が設定されており、18歳未満のアカウントはデフォルトで非公開になっていると強調。

「EUとの建設的な対話を継続しながら、今回の暫定的見解を精査していく」と述べた。(c)AFP