韓国、薬物対策を摘発中心から回復・社会復帰支援へ転換
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【07月24日 KOREA WAVE】韓国政府は、薬物対策の重点を摘発と処罰だけでなく、依存者の治療やリハビリ、社会復帰まで支援する「回復中心」の政策へ移している。医療用麻薬類の処方管理や取り締まりを強化する一方、相談から就職支援までを連携させる体制を整備している。
回復支援の窓口となるのが、2025年に開設された「1342勇気の一歩センター」だ。薬物使用に悩む本人に加え、家族や友人、職場の同僚も匿名で相談できる。2026年からはカカオトークを使ったチャット相談にも対応している。
専門相談員が依存の程度や精神状態を評価し、個人の状況に応じた医療機関やリハビリ施設を紹介する。相談件数は2025年が9178件、2026年は5月までに3566件に上った。
食品医薬品安全処は、全国54カ所の矯正施設にも「1342電話相談ホットライン」を設置した。出所を控えた薬物犯罪者が施設内で相談を受け、出所後にリハビリプログラムへ移行できる仕組みだ。
相談後は、全国17の市・道にある「共に一歩センター」が支援を引き継ぐ。心理検査や個人・集団相談、家族向けプログラム、自助会、社会技能訓練、事例管理を実施し、終了後も定期相談やモニタリングを通じて断薬の継続を支える。
政府は、回復後の生活基盤づくりにも取り組んでいる。食品医薬品安全処と雇用労働省は今月、薬物依存から回復した人を対象に、就職相談や職業訓練、就職あっせんを連携させる事業を始めた。経済的な自立と安定した社会復帰を支援する狙いがある。
初犯など一定の条件を満たす薬物犯罪者について、治療とリハビリを条件に社会復帰を支援する「司法・治療・リハビリ連携」制度も拡大している。
検察が対象者を依頼すると、食品医薬品安全処と韓国麻薬退治運動本部が依存度や治療の必要性を評価する。専門家委員会が個別の治療・リハビリ計画を策定し、保健福祉省指定の治療保護機関が治療を担当する。法務省は保護観察と薬物検査を並行し、回復過程を管理する。
予防教育も、薬物の危険性を一方的に伝える方式から、誘いを断り、適切に判断する方法を学ぶ体験型へ変わりつつある。仮想現実(VR)やメタバース、教育演劇などを活用し、薬物を勧められる状況を間接的に体験させる。
青少年や大学生、軍人、会社員、外国人など、対象に応じた予防教育も拡大している。
食品医薬品安全処関係者は、薬物政策は取り締まりと処罰だけでなく、依存者の回復と社会復帰までつながって初めて完成すると述べ、再犯防止に向けて支援体制を強化する方針を示した。
オ・ユギョン食品医薬品安全処長は、薬物依存者がいつでも支援を求められるよう、社会復帰サービスを継続して拡大するとしている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News