「媽祖」が気象AIに 世界を守る「デジタル守り神」へ
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【8月2日 東方新報】「海の女神」として知られる媽祖(まそ)の名を冠した中国の気象インテリジェント警報システム「媽祖(MAZU)」が、このほど2026世界人工知能大会(WAIC)で発表され、注目を集めた。海外華僑らは7月19日、この名称が千年以上にわたり受け継がれてきた媽祖信仰と最先端技術を巧みに結び付けていると評価し、世界の航海者や沿岸地域の住民を守る「デジタル守り神」となることへの期待を示した。
南宋の詩人・劉克荘(Liu Kezhuang)は「霊なる姫は一人の女性、香火は湄洲より起こる」と詠んだ。この女性こそ、林黙(Lin Mo)を本名とする媽祖である。天候や潮の流れを見極め、海難救助や航海の安全を守ったことから、「海の女神」として広く信仰されてきた。航海技術が未発達だった時代、媽祖にまつわる物語や伝説は、船乗りたちに荒波へ立ち向かう勇気を与えてきた。
そして今、中国の気象インテリジェント警報システムが「媽祖」の名を冠したことで、この文化的シンボルは再び世界の注目を集めている。
莆田学院媽祖文化研究院の林孟蓉(Lin Mengrong)教授は、「媽祖文化は誕生以来、海洋や気象観測と深い関わりを持ってきた。千年以上前、媽祖は天文や潮汐、気象に精通し、自然界の警報システムのような存在だった。今日では、気象インテリジェント警報システム『媽祖』が、海を守るという媽祖の精神をさらに広げ、人々の平安への願いを世界中の人々を守る力へと発展させている」と語った。
湄洲媽祖祖廟董事会の林金賛(Lin Jinzan)董事長は、「『媽祖』の名を冠した中国のシステムは、人工知能(AI)を活用して国境や海を越え、中国人が古くから抱いてきた『平安を守る』という願いを、世界各国の人びとに役立つ公共サービスへと変えている」と述べた。その上で、祖廟として今後も海内外の媽祖信仰者や媽祖文化団体との連携を深め、文化と科学技術の融合を促進し、媽祖の物語と中国の物語を世界へ発信していきたいとの考えを示した。
中国の気象インテリジェント警報システム「媽祖」は、海外の華僑・華人社会でも大きな話題となっている。
カナダ中華文化連合会の張聯(Zhang lian)会長は、「媽祖文化に代表される中国の優れた伝統文化を、世界中の人びとの命を守る気象インテリジェント警報システムへと発展させたことは、時代を象徴する意義深い取り組みだ」と評価した。
ブラジル在住20年以上で、福建省(Fujian)莆田市(Putian)九峰村出身の華僑・庄玉棋(Zhuang Yuqi)氏は、「海外では異常気象や海洋災害に悩まされることが多く、効率的で信頼できる防災・減災システムが求められてきた。『媽祖』の名を冠した中国の気象インテリジェント警報システムが世界へ広がることで、莆田で受け継がれてきた平安への祈りが、世界中の人々の命を守る最先端技術へと生まれ変わったことを誇りに思う」と語った。
フィリピン華人聯誼総会の蔡明豊(Cai Mingfeng)理事長は、「家々の灯を見守る存在から世界の海の安全を守る存在へと、『媽祖』という親しみやすい中国文化のシンボルを掲げた中国の気象インテリジェント警報システムは、新たな形で国際協力に参加している。技術の壁を越え、異なる文明間の文化的な隔たりを埋めることにも貢献していくだろう」と期待を寄せた。(c)東方新報/AFPBB News