就任1周年の記者懇談会で発言するペ・ギョンフン(裵慶勲)副首相兼科学技術情報通信相(c)news1
就任1周年の記者懇談会で発言するペ・ギョンフン(裵慶勲)副首相兼科学技術情報通信相(c)news1

【07月23日 KOREA WAVE】韓国のペ・ギョンフン(裵慶勲)副首相兼科学技術情報通信相は、世界的な人工知能(AI)の覇権競争で米国と中国のどちらにも依存しないため、韓国独自の最先端AIモデルを確保する必要があると強調した。開発に必要とされる米エヌビディアの最新画像処理半導体(GPU)約1万基への大規模投資を検討している。

ペ・ギョンフン氏は就任1周年の記者懇談会で、韓国独自のAI基盤モデルを国内産業の競争力向上に活用するだけでなく、世界最高水準のモデル開発にも挑むべきだと述べた。

米国が最先端AIモデルの輸出を制限するなど閉鎖的な戦略を取る一方、中国も将来的に公開型モデルを閉鎖型へ転換する可能性があると指摘した。韓国が最先端モデルを確保できなければ、いずれ米中のAIに依存する恐れがあるとの認識を示した。

独自モデルの開発には、エヌビディアの最新GPU「Vera Rubin」約1万基が必要との見方があり、購入費だけで約3兆5000億ウォン(約3800億円)に達する。政府は関係省庁や財政当局と協議しているが、最終決定には至っていない。

政府は最先端モデルと並行して、セキュリティーに特化したAIモデルの開発にも2026年中に着手し、公共分野への優先導入を目指す。欧州連合(EU)や中東、東南アジア諸国連合(ASEAN)など、米中に依存しないAI開発を望む国・地域との協力も進める。

ペ・ギョンフン氏は、AIエージェントやフィジカルAIの普及に伴い、大量のAIトークンを生産、消費するインフラが国家競争力を左右すると説明した。韓国を単なるAIデータセンター保有国ではなく、AIが文章や画像、コードを生成する際に使う情報処理単位「トークン」の輸出国にする構想を示した。

構想を支えるため、次世代通信網や第6世代移動通信システム(6G)の競争力確保、海底ケーブルの増設も検討する。通信3社との協議を続け、AI時代に必要な通信基盤の高度化を進める方針だ。

韓国政府は2035年までにAIデータセンターの規模を15ギガワット以上に拡大する計画で、電力確保策として小型モジュール炉の早期実用化を推進する。

ペ・ギョンフン氏は、韓国水力原子力や関係省庁と連携し、2035年までとしている軽水炉型小型モジュール炉の確保時期をさらに前倒しする方策を検討していると説明した。非軽水炉型についても、実用化を早める工程表を策定しているという。

小型モジュール炉の拡大に伴う高レベル放射性廃棄物の処理問題では、米国との協力を進め、国内の能力が不足する場合は海外との連携によって対応力を高める考えを示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News