17日、ソウル市内の韓国経済TVスタジオで取材に応じるシン・ジンソ九段(c)news1
17日、ソウル市内の韓国経済TVスタジオで取材に応じるシン・ジンソ九段(c)news1

【07月22日 KOREA WAVE】囲碁の世界ランキング1位、韓国のシン・ジンソ九段は21日、人工知能(AI)囲碁プログラム「カタゴ」との2子局3番勝負を2勝1敗で制した。第1局を落とした後、第2、3局で連勝し、逆転勝ちを収めた。

ソウル市内の韓国経済TVスタジオで開かれた「セン数学・韓経棋神戦」第3局では、シン九段が221手で黒の11目半勝ちを収めた。人間とAIの対決は、イ・セドル九段が2016年3月に「アルファ碁」に1勝4敗で敗れて以来、10年ぶりとなった。

カタゴは、画像処理半導体「RTX 3090」4枚を並列接続した専用システムで稼働した。囲碁AIの性能は画像処理半導体の処理能力に左右されるため、最高水準の演算環境だったという。

第3局でカタゴは、第1、2局とは異なる布石を採用した。シン九段は戦闘を急がず、陣地を確保する戦略で対抗。右上隅の実利をカタゴに譲る一方、上辺と右辺に厚い勢力を築いた。

シン九段の勝率は、第1局では70手、第2局では160手を過ぎたころから99%を下回ったが、第3局では最後まで99%以上を維持した。終盤でもミスをせず、差を10目半からさらに1目広げた。

シン九段は「10年前にイ・セドル先輩がアルファ碁に勝った時ほどの勝利ではないが、人間が一定程度まで耐えられることを示せた」と述べた。「自分でもAIに2子で勝つのは難しいと思っていたが、その認識を変えられたことに意味がある」と振り返った。

対局については、守備的に打てば双方ともミスが出にくい一方、戦闘的な展開では相手のミスを誘えると分析した。その上で、「AIをまねるより、自分のスタイルで盤面をつくることの方がはるかに重要だと改めて確認した」と語った。

シン九段は会場を間違え、対局開始が20分遅れたことにも触れ、「遅刻した分を囲碁でお返ししたかった」と説明した。第1局では実力の半分も見せられず、ファンの期待が薄れることを心配したが、さらに多くの応援が寄せられ、大きな力になったと感謝した。

シン九段は対局料として1局当たり5000万ウォン(約550万円)、計1億5000万ウォン(約1650万円)を受け取った。さらに、1勝当たり5000万ウォン(約550万円)、計1億ウォン(約1100万円)の勝利報奨金と、2勝の副賞として高級セダン「ジェネシスG90」を獲得した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News