6月23日、梨泰院の事故現場を訪れ、献花する「10・29梨泰院事故真相究明・再発防止特別調査委員会」のソン・ドゥファン委員長(左から3人目)(c)news1
6月23日、梨泰院の事故現場を訪れ、献花する「10・29梨泰院事故真相究明・再発防止特別調査委員会」のソン・ドゥファン委員長(左から3人目)(c)news1

【07月22日 KOREA WAVE】ソウル・梨泰院の雑踏事故(2022年10月29日)を巡り、犠牲者160人のうち15人は死因が窒息ではなかった可能性があるとの研究結果が公表された。継続的で積極的な救助活動があれば、犠牲を減らせた可能性があるという。

「10・29梨泰院事故真相究明・再発防止特別調査委員会」は21日、第62回委員会を開き、「10・29梨泰院事故犠牲者の死因に関する法医学的検討」の研究結果を発表した。

研究では、犠牲者のうち15人の死因を窒息ではなく「不明」と分類した。内臓損傷や圧挫症候群などで死亡した可能性があるとしている。窒息以外が死因だった場合、数時間から数日間生存できる可能性がある。このため、救助開始が多少遅れても、継続的で積極的な活動によって救命できた可能性があると分析した。

特別調査委員会の非常任委員で、成均館大学医学部のキム・ムンヨン助教授は、窒息が始まれば数分で生死が決まるため、迅速に対応しても救助は難しかったとの説明に使われてきたと指摘した。その上で、窒息とみられる所見が確認されなかった15人については、救助が多少遅れても助けられた可能性を検討する必要があると述べた。

ただ、死因調査は解剖ではなく、遺体の外表を観察する検視だけで実施された。検視だけでは死因を推定することしかできないという。

梨泰院事故で解剖によって死因が診断された犠牲者は3人にとどまった。残る犠牲者の死因は検視で判断され、そのうち3分の2は法医学の専門性が十分でない一般の医療関係者が診断したとされる。

キム・ムンヨン氏は、専門家が必要と判断した場合に解剖を積極的に検討、実施できる体系的な「行政解剖」の仕組みを常時運用すべきだと指摘した。

また、災害の原因究明や犠牲者の死因確認には広い視点が必要だが、現在は警察や検察など司法機関が主導する司法解剖が中心で、解剖の必要性も司法機関の判断に左右される可能性があると批判した。

研究は、釜山大学医学部法医学教室が2025年12月から2026年5月まで実施した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News