中国大使、領有権問題と南シナ海行動規範は別問題と強調 フィリピンとの衝突受け
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【7月22日 AFP】中国海警局とフィリピン海軍が20日に南シナ海アユンギン礁で衝突し、両国の緊張が再び高まる中、中国の井泉駐フィリピン大使は21日、東南アジア諸国との間で争いの絶えない南シナ海における行動規範を策定するという中国政府の思いに「変わりはない」と述べた。
国連海洋法条約に基づくオランダ・ハーグの仲裁裁判所は、南シナ海での中国の海洋進出をめぐり、中国が主権を主張する独自の境界線「九段線」について「法的根拠がない」と断定している。それにもかかわらず、中国は南シナ海のほぼ全域の領有権を主張し、南シナ海でフィリピン船としばしば衝突している。
東南アジア諸国は長年、中国との間で紛争を予防するための仕組みとして南シナ海行動規範を策定することを目指してきたが、アナリストらは実効性のある文書に結実する可能性は低いと警鐘を鳴らしている。
だが、井大使は、フィリピンだけでなくその同盟国の米国などからも非難された今回の衝突が、行動規範の年内妥結という目標を脱線させかねないとの見方を否定した。
井大使はフィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領との非公開会談を終えた数時間後、地元記者団に対し、「二国間で何が起きようとも、今年末までに行動規範交渉を完了させたいというわれわれの思いに変わりはないと思う」と語った。
井大使は、行動規範はフィリピンと中国が南シナ海でたびたび衝突している領土問題とは別問題だと主張。
「行動規範がそうした二国間紛争に直接対処するものだとは考えていない。これは関係当事者間の交戦規定のようなものだ」と述べた。
中国は21日、20日の衝突をめぐり。駐中国フィリピン大使を呼出して強く抗議した。
中国国営新華社通信によると、王毅外相は東南アジア諸国連合(ASEAN)事務総長との会談で、「南シナ海は地域諸国の共通の故郷であり、南シナ海問題が中国とASEANの関係を阻む障害となるべきではない」と述べた。(c)AFP