【7月21日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は20日、カナダからの輸入品の多くに新たに50%の追加関税を課すための大統領令に署名した。米政府は、米国の酒類や自動車、乳製品などに対してカナダが「差別的な扱い」をしていると主張している。

ホワイトハウスによれば、関税は30日後に発動する。ワインやホッケースティック、セメントを含むさまざまな品目を対象とする一方で、エネルギー製品やカリ肥料、すでに分野別関税の対象となっている品目には適用されない。

今年、最高裁判所によって多くの関税が無効とされたトランプ氏は、新たな関税のために「1930年関税法第338条」を利用した。

重要なのは、これらの関税が自由貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に基づく製品に影響を与えることだ。

トランプ氏は昨年大統領に復帰して以来、米国の貿易相手国に関税を課してきたが、USMCAの下で輸入される商品の大部分に対しては関税を免除している。

カナダのマーク・カーニー首相は追加関税について、「USMCAに違反する一連の米国の一方的な貿易行動の最新事例だ」と批判した。

トランプ氏は17日、カナダの山林火災の煙が米国内の広範囲に立ち込めていることを受け、煙害の費用を賄うためカナダに対する関税を引き上げると示唆していた。

ホワイトハウスは新たな関税の発表に際し、カナダが中国と並び2025年以来、トランプ氏の広範な関税に対抗した2国のうちの1国だと言及。ジェイミソン・グリア通商代表部(USTR)代表は、「カナダは米国産の酒類を店頭から撤去し、欧州連合(EU)産乳製品に対してより有利な市場アクセスを認めた。また、米国内への生産移転を進める企業による米国からカナダへの自動車輸出には上限を設けている」と非難。関税の発表は「カナダの報復と差別に対して責任を追及する」ことを目的としていると付け加えた。(c)AFP/Beiyi SEOW