韓国でパーキンソン病患者の転倒リスクをAI予測…精度は約9割
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【07月21日 KOREA WAVE】パーキンソン病患者の転倒リスクを高い精度で予測する人工知能(AI)モデルが韓国で開発された。
サムスンソウル病院神経科のユン・ジニョン教授は「パーキンソン病患者にとって、転倒は一度でも命を脅かす可能性がある。患者10人のうち6人が転倒を経験しており、日常生活で転ばず、転んでもけがを最小限に抑える方法を考え、AI予測モデルを開発した」と説明した。
パーキンソン病は、運動機能を調節する脳の神経細胞が徐々に失われる退行性疾患で、認知症に次いで多い。韓国国内の患者は2024年時点で14万3441人に上り、10年間で約6万人増えた。完治が難しく、生涯にわたる管理が重要となる。
患者は歩行障害や姿勢の不安定さから転倒しやすく、一度の転倒が骨折や入院につながることもある。さらに発見が遅れれば、筋肉損傷などの緊急事態に発展し、放置時間が長いほど死亡リスクも高まる。
一方、転倒の原因は、認知機能の低下や血圧低下、足が地面から離れにくくなる「すくみ足」など多岐にわたり、患者自身が原因を把握できないことも多い。医療従事者の経験や熟練度によって判断が異なる可能性もある。
研究チームは、サムスンソウル病院と高麗大学安山病院の患者396人のデータを基にAIモデルを構築した。電子式歩行分析装置で測定した歩行速度や歩幅、歩行パターンに加え、認知機能、うつ症状、転倒への恐怖、自律神経異常などの臨床情報を活用した。
モデルは転倒への恐怖、バランス機能、自律神経異常を重要な指標として分析し、内部検証で88%、外部検証で89%の精度を示した。別の医療機関の患者にも応用できる可能性があるという。
AIは数分で転倒リスクを数値化し、主な原因だけでなく複数の危険要因を提示できる。ユン教授は「医療従事者が一つか二つの原因しか把握できない場合でも、AIなら第2、第3の要因まで確認でき、予防に役立つ」と話した。
実際、臨床研究に参加した70代男性は、方向転換や狭い通路で足が止まる症状があり、AI検査で高リスク群と判定された。自宅では広い動線を使い、狭い場所に手すりを設置したところ、転倒が目立って減ったという。
研究チームは現在、ウェアラブルセンサーや映像データを組み合わせた精密モデルの開発も進めている。将来は、機器を身に着けるだけで自宅でも転倒リスクを把握できる仕組みを目指す。
ユン教授は「パーキンソン病患者だけでなく高齢者全般に対象を広げ、薬や手術を使わず、生活環境への介入で転倒を防ぐシステムを作りたい」と述べた。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News