2025年6月25日、黄海の北方限界線付近で実施された射撃訓練でK9自走砲を発射する韓国海兵隊延坪部隊=韓国海兵隊司令部提供 (c)news1
2025年6月25日、黄海の北方限界線付近で実施された射撃訓練でK9自走砲を発射する韓国海兵隊延坪部隊=韓国海兵隊司令部提供 (c)news1

【07月20日 KOREA WAVE】韓国の防衛大手ハンファ・エアロスペースが、米陸軍の自走砲近代化事業を受注できるかに注目が集まっている。試作車両の製造と試験を担当する企業は7月中に選ばれる予定で、早ければ今週にも結果が明らかになる可能性がある。

米陸軍の次世代自走砲開発事業「MTC」は、現在運用しているM777・155ミリけん引砲に代わり、機動性の高い装輪式自走砲を導入する計画だ。量産規模は約500門と見込まれている。

ハンファのほか、ドイツのラインメタル、英国のBAEシステムズ、イスラエルのエルビット・システムズ、米国のゼネラル・ダイナミクスなどが参入している。米陸軍は選定企業が製造した試作品を評価した後、最終的な事業者を決める。

ロシアによるウクライナ侵攻では、砲兵部隊の位置がレーダーなどで即座に把握され、無人機による攻撃を受ける危険性が浮き彫りになった。このため、射撃後に速やかに移動できる機動力が重視されている。

ハンファは、履帯式のK9自走砲を装輪式にした次世代モデル「K9MH」を提案している。砲弾や装薬の装填から発射までを自動化した砲塔を採用した。

米国側は性能や米軍の弾薬との互換性、技術資料の提供に加え、米国内での生産能力も主要な評価項目としている。ハンファの米国子会社は4月、アラバマ州オペライカの工場を3年間借りる契約を結び、K9MHの組み立てと試験を担う施設を設ける計画だ。アーカンソー州での弾薬工場建設も検討している。

一方、競合企業の多くが北大西洋条約機構(NATO)加盟国の企業であることは、ハンファにとって壁となる可能性がある。ハンファグループは最近、カナダの次世代潜水艦事業やルーマニアの歩兵戦闘車事業でドイツ企業との競争に敗れた。

米国がK9自走砲に高い関心を示している点は追い風とみられる。米国はK9運用国の交流組織「K9ユーザークラブ」にオブザーバーとして参加し、次世代自走砲の開発や弾薬の互換性拡大を協議している。

韓国の証券会社の研究員は、ハンファが性能や価格競争力に加え、積極的な現地化戦略を打ち出しているとして、米国事業の受注を巡る懸念を払拭できる可能性があるとの見方を示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News