2026年7月15日、ソウル地方弁護士会館で開かれた記者会見(c)news1
2026年7月15日、ソウル地方弁護士会館で開かれた記者会見(c)news1

【07月18日 KOREA WAVE】韓国で凶悪犯罪や性暴力事件の被害者らが、検察の補完捜査権廃止を柱とする刑事訴訟法改正について、被害者の意見が反映されていないとして議論の中止を求めた。

「釜山回し蹴り事件」や「仁川・江華島遺棄致傷事件」「書峴駅通り魔事件」などの被害者や遺族らは15日、ソウル地方弁護士会館で記者会見を開いた。検察の直接捜査権と補完捜査権の廃止を巡り、複数の犯罪被害者が共同で声を上げるのは初めて。

江華島の事件では、警察が夫に遺棄容疑のみを適用して送致したが、検察の補完捜査で治療の遅れによって妻の状態が悪化したと判断され、遺棄致傷罪で起訴された。被害者の娘は「誰が捜査権を持つかより、被害者を理不尽な状況に置き去りにしないことが重要だ」と訴えた。

釜山回し蹴り事件でも、警察は当初、傷害事件として捜査した。しかし検察が性犯罪目的を明らかにし、強姦殺人未遂罪で懲役20年が確定した。被害女性は、加害者の逃走中も保護されず、捜査記録の閲覧も拒まれたとして、「補完捜査権までなくなれば、被害者はさらに長く待たされる」と指摘した。

世宗市の集団性暴力事件の被害女性も、警察が参考人を調べず、自ら証拠を探さなければならなかったと証言。「補完捜査がなければ救済されなかった」と強調した。

被害者側の弁護士は、現在提出されている改正案について、検察の権限乱用防止に偏り、捜査権調整後に深刻化した捜査の遅延や不備への対策が不足していると批判した。

また、被害者への捜査状況の通知義務や、告訴人による捜査記録の閲覧・複写、全事件の送致、被害者が裁判に参加する制度の導入が必要だと提言した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News