【7月22日 CGTN Japanese】中国科学院地質地球物理研究所と中国科学技術大学などが共同で結成した研究チームが、中国の月探査機「嫦娥6号」が持ち帰った月の土壌サンプルに含まれる希ガスに対して実施した同位体分析により、月の表側と裏側が受ける太陽風に系統的な差異が存在し、この差異が生じるメカニズムにおいて地球磁気圏が太陽風の「制御装置」として機能していることが発見されました。同研究は7月15日、国際学術誌の「ネイチャー・ジオサイエンス」に掲載されました。

太陽風とは太陽から吹き出した荷電粒子の流れです。月面の土壌は長年にわたって太陽風に直接さらされ、太陽風に含まれる気体をすべて保存する天然の「記録簿」の役割を果たしています。希ガスと呼ばれるヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンは、他の物質と化学反応しにくく性質が安定しているため、これらを研究することで、これらの物質がどのように太陽風によって月面の土壌に打ち込まれたのか、また、その後どのような変化が生じたかを解明することができます。

今回の研究によると、月が地球の周りを公転して地球の磁気圏の外側の領域を通過する際に、太陽風が減速することが明らかになりました。太陽風が減速したのは地球側の半球である月の表側に限り、月のこの部分の土壌には減速した粒子が大量に取り込まれ、その注入深度は浅くなります。一方で、月の裏側は常に地球の反対側を向いているため、減速していない本来の速度の太陽風に完全にさらされ、粒子の注入深度がより深くなります。 (c)CGTN Japanese/AFPBB News