ソウル市麻浦区の修理店で壊れた傘を直す修理チームのメンバー(c)MONEYTODAY
ソウル市麻浦区の修理店で壊れた傘を直す修理チームのメンバー(c)MONEYTODAY

【07月17日 KOREA WAVE】ソウル市麻浦区にある修理店「コムソン」では、毎週木曜日に壊れた傘の修理が続けられている。

作業台の上には骨が折れた花柄の折り畳み傘が広げられていた。傘修理チーム「ホウホウ」のメンバー、ユルムさんは、別の傘から取り外して保管していた骨を一本ずつ合わせ、長さを確かめた。

適切な部品を見つけると針金で中心部に固定し、外れた布を糸で縫い付けた。骨組みのバランスを確認し、何度も開閉を繰り返すと、約1時間で傘は元の姿を取り戻した。

コムソンでは、修理技術を身に付けた市民が自主的に活動している。持ち込まれた傘だけでなく、ソウル市内のゼロウェイスト店で回収された、持ち主はいないもののまだ使える傘も集められる。傘の利用が増える梅雨が最も忙しい時期だ。

修理後の傘は状態に応じて再利用される。損傷が少ないものは店のラベルを付けて販売し、修理が難しいものは分解して骨や持ち手を別の傘の部品として使う。傘の布は弁当袋や生活用品に生まれ変わることもある。

ただ、再利用される傘はごく一部にすぎない。コムソンが過去3年間に扱った傘は約1000本。一方、韓国では毎年約4000万本の傘が捨てられていると推計されている。

運営者のチョン・ミョンヒさんは「傘の価格が以前より安くなり、修理して使うという認識が薄れた。自分の物に愛着がある人や、環境問題に関心の高い人が主に訪れる」と話した。

傘は複数の素材と部品で作られており、一般の消費者が分別するのは難しい。多くは一般ごみとして捨てられ、焼却される。ビニールやプラスチックなど炭素排出量の多い素材が使われているため、環境への負担も大きい。使い捨て傘1本の製造から廃棄までに、約6920グラムの炭素が排出されるとの調査結果もある。

一部の自治体は地域の雇用事業と連携して傘の修理センターを運営しているが、制度や運営方法は地域ごとに異なる。ソウル市内のある自治体関係者は、関連条例がないため無料修理サービスの提供が難しいと説明した。

廃棄される傘の量や処理方法を示す韓国政府の公式統計もない。指定ごみ袋に他の生活ごみと一緒に捨てられるため、正確な把握が難しい。広く引用される年間4000万本という数字も、活動家が国内の傘販売量などを基に算出した推計値だ。環境負荷への関心は高まっているが、政策立案に必要な基礎資料さえ整っていない。

専門家は、消費者が修理より廃棄を選ばざるを得ない環境を変える必要があると指摘する。生活圏内で利用できる修理拠点を増やすとともに、廃棄量と処理実態を把握する統計制度の構築が必要だとしている。

資源循環社会連帯のキム・テヒ政策局長は「以前は近所で傘を修理する店を簡単に見つけられたが、今はほとんど姿を消した。捨てずに修理して使えるよう、修理店を増やすことが重要だ。傘は分別やリサイクル政策で注目されてこなかった。適切な政策を整えるには、まず廃棄量と処理方法を把握できる統計が必要だ」と強調した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News