「感覚」を持つロボットの衝撃、紙コップをそっと掴む「フィジカルAI」最前線…韓国「ナノコリア2026」
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【07月17日 KOREA WAVE】ステンレス鋼とプラスチックなどの素材で作られたロボットハンド。本来なら、物を強く、あるいは弱く握ったり、感じたりする「感覚」はないはずだ。感覚は人間など生命体に許された領域だ。
ところが、まるで感覚があるかのように、柔らかくつぶれやすい紙コップを「そっと」つかみ上げるロボットアームが目の前で動いた。
ロボットが人工知能(AI)とナノ技術を通じ、演算と推論によって「判断」し、自ら紙コップを握れる程度の力で動き、行動したのだ。
韓国京畿道高陽市のKINTEX第1展示場で8日に開かれた「ナノコリア2026」の会場では、AIとナノ技術の集約体として現れたロボット、いわゆるフィジカルAIが、それぞれの「能力」を披露した。
決められたコード通りに踊ったり、カンフーをしたりする展示型ロボットではなく、実際に物を握ったり運んだりするなど、産業現場で使える「感覚の領域」に挑む技術が展示された。
ナノは10億分の1を意味する。1ナノメートルは10億分の1メートルだ。髪の毛の太さがおよそ10万ナノメートル前後であることを考えると、目には見えない世界だ。
しかしナノ技術のカギは、単に小さく作ることではない。物質を原子や分子レベルで設計し、これまでになかった性質を引き出す技術に近い。AIがデータを学習して判断する技術だとすれば、ナノ技術はそのAIを動かす半導体やセンサー、電力・冷却装置の性能を土台から支える技術だ。
この日、展示場に並んだロボットハンドとAI半導体、電気自動車充電部品、データセンター冷却技術は、いずれもこの小さな世界の設計が産業現場へ移ってきた事例だった。
展示場に入ると、AI半導体、ロボット触覚センサー、電気自動車充電、データセンター冷却、半導体後工程装備など、ナノ技術が幅広く適用された装備が各所に置かれていた。
フィジカルAIへ拡張できるニューロモルフィック半導体(人の脳の構造と作動方式を模した半導体)研究も目を引いた。韓国科学技術研究院(KIST)半導体技術研究団の研究チームは、人間の小脳構造を模したニューロモルフィックチップを開発した。
KIST関係者は「小脳は自転車に乗ることのように、反復経験を通じて運動を学習し、自然な動きを作る役割を担う。これを模したチップを自動運転に組み合わせれば、利用者ごとの運転スタイルを反映した自動運転へ拡張できる。運転だけでなく、人が学習させる方式によって、さまざまなフィジカルAI分野にも拡張できる」と説明した。
サムスン電子の展示館はAIを中心に構成された。AIデータセンター、オンデバイスAI、フィジカルAIの各区域で、メモリー、イメージセンサー、ストレージ技術を紹介した。サムスン電子マスターのユン・ソクホ氏は「AIはデータセンターを越え、個人デバイスで実行される形へ発展している」とし、自動車やロボットが自ら状況を認識して判断するフィジカルAIの流れを説明した。
LG電子の展示館では、AI基盤の素材分析、電気自動車充電、データセンター冷却技術が紹介された。LG電子生産技術院先行要素技術研究所長のソン・デヨン氏は、微細な異物をAIが95%の正確度で推定し、人が約10時間かけていたマイクロLED組み立て不良分析も数秒でできると説明した。
髪の毛の太さの10万分の1水準から始まった技術は、この日の展示場でAI半導体、ロボット、電気自動車、データセンターを動かす産業基盤技術として存在感を示した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News