「事件の2割は身近な暴力から」女性を救う執念の10カ月…韓国政府がストーカー・交際殺人を未然に防ぐ新対策
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【07月17日 KOREA WAVE】韓国政府が発表した新たなストーカー・交際暴力対策に、事件前の危険な兆候を早期に捉えて捜査機関や裁判所へとつなぐため、性平等家族省が約10カ月にわたり関係機関と協議を重ねてきた内容が盛り込まれた。
ウォン・ミンギョン(元玟京)性平等家族相は2025年9月の就任直後から、女性団体や法曹界、被害者支援施設、警察、裁判所などの関係先と非公式の日程も含め少なくとも18回にわたり緊密に協議した。就任わずか6日後には主要な女性団体を訪問したほか、同月24日には法務省や警察庁との実務会議を開催。被害者が警察や検察を介さずに裁判所へ直接、接近禁止などの保護命令を申請できるよう法改正を進めることで合意した。このストーカー処罰法改正案は今年3月に国会を通過し、2027年4月に施行される。
ウォン・ミンギョン氏はこれまで、捜査記録だけでは被害者が抱える恐怖や加害者の再犯リスクを裁判所が十分に把握しにくいと指摘してきた。これを解消するため、今回の対策には、警察や検察が加害者に対する暫定措置(書面警告や留置など)を裁判所に申し立てる際、相談所が作成した「被害相談確認書」や監視記録などを添付できるようにするガイドラインが盛り込まれた。裁判官に現場の生々しい状況を伝え、電子足輪の装着や拘留などの隔離措置をより迅速かつ適切に判断できるようにする狙いがある。
また、全国261カ所の警察署と189カ所の家庭暴力相談所を直結する共同対応システムも構築された。身体的・精神的な危険度が高い被害者は警察が重点的にマークし、日常生活でのケアや心理治療が必要な被害者は地域相談所が見守る。
さらに、交際関係など親密な間柄で起きた殺人事件を多角的に分析する制度も導入される。被害者遺族や周辺人物への聞き取り、捜査・裁判記録を基に、事件前の通報や相談、初期捜査、裁判にいたる各段階でどの防犯ネットが機能しなかったのかを検証する。
性平等家族省は来月、法務省や警察庁と共同で初のジェンダー暴力対応セミナーを開催し、今後は3カ月ごとに定例化する。相談現場、捜査機関、司法機関を結ぶ常設の協議体を稼働させ、機関ごとの温度差をなくしていく方針だ。
警察庁の統計によると、2025年に国内で発生した殺人事件669件のうち、2割超にあたる140件は家庭内暴力や交際暴力、ストーカーなどがエスカレートしたものだった。このうち被害者の約75%は女性で、特に20~50代に集中している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News