韓国市場を席巻する海外旅行予約サイト、国内法の空白で消費者被害3456件
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【07月17日 KOREA WAVE】韓国の旅行市場で存在感を強める海外のオンライン旅行会社(OTA)が、国内法の規制を十分に受けないまま事業を拡大しているとの指摘が出ている。消費者被害が急増する一方、担当省庁が明確でなく、対策が遅れているためだ。
韓国消費者院によると、2021年から2025年7月までに受け付けた海外OTA関連の被害救済申請は、アゴダが2190件、トリップドットコムが1266件の計3456件に上った。返金拒否や高額なキャンセル料、予約内容と異なる宿泊施設の提供などが多かった。
トリップドットコムは2017年に韓国市場へ進出してから2025年まで、通信販売業の届け出をしないまま営業していたが、処分は過料にとどまった。アゴダには返金条件やキャンセル料を適切に告知しなかったとして24億2400万ウォン(約2億6700万円)の課徴金が科された。
利用規約にも問題がある。トリップドットコムとアゴダは、紛争が起きた場合にシンガポールの法律や裁判所を適用すると定めている。韓国公正取引委員会は2024年、海外通販のアリエクスプレスとTemuで同様の条項を是正したが、OTAには同じ基準が適用されていない。
規制を担当する機関も分散している。文化体育観光省は観光産業を所管するが、海外OTAを直接規制する法的根拠が弱い。公正取引委員会は規約を審査できるものの、OTA業界全体を担当してはいない。放送メディア通信委員会も、一部の情報表示違反などに対応できるだけだ。
一方、韓国の旅行会社は情報セキュリティー管理体系の認証や観光振興法上の登録要件を満たす必要があり、国内業界からは海外企業との規制格差が不公平だとの声が上がっている。
制度改善の動きもある。2025年12月に国会を通過した電子商取引法改正案は、売り上げ1兆ウォン(約1100億円)以上、または韓国内の月間平均利用者が100万人以上の海外事業者に国内代理人の指定を義務付けた。ただし、施行は公布から1年後となる。
海外OTAの平均手数料率は16.5%で、韓国企業の10%を上回る。それでも宿泊・旅行事業者は外国人観光客を呼び込むため、利用を避けにくい状況だ。
専門家は、文化体育観光省に専任の統括組織を設け、一定規模以上の海外OTAに韓国国内での消費者保護、返金・キャンセル基準の透明化、責任主体の指定を義務付ける必要があると指摘している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News