小暑に味わう初物 夏の旬が食卓を彩る
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【7月26日 東方新報】7月7日は二十四節気の「小暑(しょうしょ)」に当たる。中国の古典『月令七十二候集解』には、「六月節……暑とは熱のことであり、その暑さを大小に分け、月初を小暑、月中を大暑とする。今はまだ暑気はそれほど強くない」と記されている。本格的な猛暑にはまだ至らないものの、夏の気配は日に日に濃さを増していく。
江漢大学生命科学学院植物科学科の戴希剛(Dai Xigang)教授は、「小暑の頃は梅雨明けを迎え、一年で最も暑い『三伏(さんぷく)』の時期に入る。日照にも恵まれるため、農作物が最も旺盛に生育する時期を迎える」と説明する。
また、中国には「小暑食新(小暑に初物を食べる)」という風習がある。湖北省(Hubei)では、高温多湿の気候がレンコンなどの水生野菜の生育に適しており、小暑は旬の味覚を楽しむ季節でもある。
夜明けとともに、武漢市(Wuhan)蔡甸区のレンコン農家は舟で蓮池へ向かい、レンコンの若茎「藕帯(おうたい)」や蓮の実、ヒシの実を収穫する。これらは地元で「蓮池の三宝」と呼ばれている。レンコン農家の李正旺(Li Zhengwang)さんは、「小暑の『食新』は、その年最初の旬を味わうこと。太陽が高くなる前に収穫しないと鮮度も風味も落ちてしまう」と話す。
採れたての「蓮池の三宝」は食卓にも並ぶ。藕帯はニンニクと唐辛子でさっと炒めるのが定番で、夏の前菜として親しまれる。蓮の実はその場で殻をむいて食べると甘みがあり、暑気払いのおやつとして人気が高い。ヒシの実は塩ゆでにして味わわれ、旬ならではの一品とされる。
武漢市農業科学院の黄新芳(Huang Xinfang)上級農芸師は、「『食新』には、旬には限りがあり、その時季を待ってこそ本当のおいしさを味わえるという東洋の美意識が息づいている」と語る。中国では「旬のものを旬に食べる」という考え方が重視され、「蓮池の三宝」は体の熱を冷まし、水分を補い、胃腸の働きを整えるとされ、小暑の養生にも適した食材とされている。
小暑の「食新」の風習は地域によって異なる。山東省(Shangdong)南部では羊肉スープを飲む「暑羊」の習慣があり、体内の湿気を追い払うとされる。江淮地域では「小暑のウナギは高麗人参にも勝る」と言われ、夏場の滋養食として親しまれている。福建省(Fujian)や広東省(Guangdong)では、ニガナや仙草ゼリーなど苦味のある食べ物で暑気を払う風習がある。
食文化以外にも、小暑には各地で季節の風習が受け継がれている。江蘇省(Jiangsu)や浙江省(Zhejiang)では、衣類や書画を天日干しして虫やカビを防ぐ「晒伏(さいふく)」が行われる。福建省では、女性が摘みたてのジャスミンの花を髪に飾る「小暑簪茉莉」の風習があり、涼やかな香りで暑さを和らげる夏の風物詩となっている。(c)東方新報/AFPBB News