北朝鮮、中国国境に最先端温室農場を大々的宣伝…水害被災地の復興を強調
このニュースをシェア
【07月16日 KOREA WAVE】北朝鮮が、2年前に大規模な水害に見舞われた平安北道・新義州の威化島一帯に建設した「最先端温室農場」を大々的に宣伝した。中国との国境地帯に整備されたこの施設は、水害からの復興をアピールするとともに、中国との協力強化を視野に入れた拠点となる可能性もある。
朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は14日付で、2月に完成した新義州温室総合農場地区を2、3面にわたって特集し、「農村文明の未来が凝縮された手本であり、新たな基準」と紹介した。
同地区は2024年7月、鴨緑江流域で発生した大規模水害により住宅や農地が浸水した地域だ。当時は被害の様子が中国側から撮影され、SNSなどで拡散されたことから、北朝鮮にとって大きな打撃となっていた。
北朝鮮は2025年から、威化島一帯で汝矣島の約1.5倍の規模となる大規模温室農場の建設を推進してきた。近年は各地の旧空軍基地や未開発地を活用し、大規模温室農場を建設して食料生産の拡大を進めている。
2月の竣工式でキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記は「自分でも驚くほどの大変革だ」「代々水害に苦しんできたこの地に、千年に一度の洪水にも耐えられる新たな生活基盤が築かれた」と述べていた。
労働新聞は今回、2年前の水害当時の写真と現在の農場の様子を比較し、「本当に2年前に洪水で荒廃した場所なのか」と強調。「災害の島を楽園の島、幸福の島、宝の島へと変えた」というキム総書記の発言も紹介した。
公開された写真には、1150棟以上の温室が広大な敷地に並び、人工池や芝生、公園、アスファルト道路、住宅地区などが整備された様子が写っている。
また、温室ではキュウリ、スイカ、白菜、大根、トマトなど十数種類の野菜を栽培し、「1日に数百トンの新鮮な野菜を収穫している」と生産能力を強調した。温室には環境測定や換気、養液供給・回収、地熱冷暖房などの自動化設備が導入されているという。
農場で働く人々のための住宅や学校、託児所、文化会館などの施設も紹介され、北朝鮮は経済発展の成果やキム総書記の統治実績を内外に誇示する狙いがあるとみられる。
農場が建設された威化島は面積12.2平方キロメートルで、中国との最短距離は約500メートルしか離れていない。記事では、この国境地帯への大規模施設整備は、中国との経済協力強化や国境管理の強化につながる可能性もあるとの見方を示した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News