韓国棋院で囲碁AI「カタゴ」との対局を前にポーズを取るシン・ジンソ九段=韓国棋院提供(c)news1
韓国棋院で囲碁AI「カタゴ」との対局を前にポーズを取るシン・ジンソ九段=韓国棋院提供(c)news1

【07月15日 KOREA WAVE】韓国の囲碁盤上で10年ぶりに実現する人工知能(AI)と人間の対決で、人間代表を務めるシン・ジンソ九段が、激しい戦いをできるだけ避け、堅実に守る囲碁を勝利への戦略に掲げた。

シン九段は14日、ソウル市城東区の韓国棋院で開かれた「センスハク・韓経棋神戦」のメディアデーに出席し、「AIのカタゴと3局対戦する。全勝を目指したい」と意気込みを語った。

「簡単ではないが、この1カ月間研究を重ね、勝つ方法を探している」とも述べた。

今回の対局は、2016年にグーグル・ディープマインドが開発したアルファ碁とイ・セドル九段が対戦してから10年となるのを記念して企画された。AI代表としてカタゴ、人間代表としてシン九段が出場する。

シン九段は主要な世界大会で8度優勝し、国別対抗戦の農心辛ラーメン杯では21連勝を記録。韓国の6連覇を支えた世界トップクラスの棋士として知られる。

現在、囲碁界では中国の絶芸やゴラクシーなど複数のAIが使われているが、カタゴは最も広く普及している。誰でも利用できるオープンソースで、実戦研究や対局の検討ではアルファ碁を上回るとの評価もある。

今回の対局では、画像処理装置「RTX 3090」4基を並列接続した専用システムを使用する。シン九段は2子を置くハンディ戦で対局するが、「アルファ碁との対局時よりも厳しい条件だ」とカタゴの実力を警戒した。

シン九段は「AIにも棋風がある。アルファ碁は勝つことを重視し、半目差でもリードを保つ。一方、カタゴは優勢でも差を広げるため、さらに良い手を追求する」と説明した。

その上で、カタゴへの対策として「穏やかな囲碁」を挙げた。

「AI研究によって序盤と終盤は発展したが、中盤は複雑で難しい。中盤でどう対応するかが勝負になる」とし、「戦いを避け、準備してきた通りに守りながら有利な形で終盤を迎えたい」と語った。

さらに「中盤で激しい戦いになれば勝率は10%未満だが、互角のまま終盤まで進めば60~70%まで上がる可能性がある」と自信を示した。

対局は17日に第1局、19日に第2局、21日に第3局が組まれている。シン九段には1局当たり5000万ウォン(約550万円)、総額1億5000万ウォン(約1650万円)の対局料が支払われる。1勝ごとに5000万ウォン(約550万円)の勝利手当が加算され、2勝以上を挙げれば高級セダン「ジェネシスG90」も贈られる。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News