韓国の出版社が手がけるブックカフェ…書店・書斎・複合文化空間の「三者三様」
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【07月15日 KOREA WAVE】オンライン書店が書籍流通市場で存在感を強めるなか、韓国の出版社が読者と直接交流できるオフライン空間づくりに力を入れている。単に本を販売するのではなく、読者が滞在しながら出版社のブランドや文化を体験できる場を目指しつつ、空間構成や本の扱い方はそれぞれ差別化をはかっている。
ソウル市麻浦区で出版社「1984」が運営する同名のブックカフェは、カフェというよりセレクトショップに近い。世界文学や人文書が並ぶ本棚の間に、レコードや眼鏡、キャンドルなどのデザイン雑貨が陳列されている。
地下の駐車場を活用した空間では、コンサートや展示、特別講座も随時開かれる。店内では本を読むより、レコードや雑貨を見て回る来店客の姿が目立った。
一方、出版社「文学トンネ」が運営する「カフェコンマ」合井店は、天井まで届く高い本棚が店内を囲む。来店客は特別な制限なく本を手に取って読むことができる。
ノートパソコンを使って会議をする会社員の隣で小説を書き写す人がいるほか、読書会も開かれていた。特定の出版社に限らず、さまざまな出版社の本を選んで並べている点も特徴だ。
フランスから訪れたアナベルさん(26)は、フランス人作家ル・クレジオの原書を読んでいた。「雰囲気が良いと聞いて立ち寄った。フランス語の原書まであり、うれしかった。本を見ながら過ごすのに良い空間だ」と話した。
麻浦区望遠洞にある「カフェ創批」は、出版社「創作と批評」が運営する。書店と図書館の性格を併せ持ち、販売用と閲覧用の書籍を分け、購入が必要な本には案内を付けている。
出版社が企画した展示や関連商品も用意され、来店客が自然に「創批」のブランドを体験できるようにした。
中小出版社に勤める来店客は「中小出版社が費用を負担して、このような空間を直接運営するのは難しい。規模のある出版社が誰でも気軽に本に触れられる場所を設けること自体に意味がある」と語った。
3カ所はいずれも出版社が運営するブックカフェだが、目指す姿は異なる。「1984」は本と生活雑貨を組み合わせた複合文化空間、「カフェコンマ」は自由に滞在して読書できる開かれた書斎、「カフェ創批」は書店と図書館の機能を組み合わせた空間となっている。
クリック一つで翌日に本が届く時代に、出版社が改めてオフライン空間を設ける目的は販売だけではない。本を介して人々が滞在し、会話し、文化を体験する場をつくるためだ。ブックカフェは、出版社が読者と最も身近に出会う接点になりつつある。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News