【7月20日 CNS】「中国の産業競争力を、いわゆる『補助金』だけに帰するのは、一面的であるだけでなく、完全な誤りだ」。

経済協力開発機構(OECD)は産業補助金に関する報告書を公表し、中国企業が世界で最も多くの補助金を受けており、過去20年間における世界市場シェア拡大の約6割は補助金によるものだと主張した。

こうした主張に対し、中国側は強く反発している。6月18日、国家発展改革委員会の李超(Li Chao)政策研究室副主任兼報道官は記者会見で、このように反論した。

これに先立ち、中国外交部と商務部も、この報告書について相次いで反論している。歴史と事実が示しているように、中国の産業競争力は補助金によって生まれたものではなく、企業が実力で勝ち取ってきたものであり、さまざまな要因が相まって形成された結果だという。

その競争力は、まず超巨大市場における激しい競争の中で鍛えられてきた。どの企業や製品にとっても、中国市場は巨大な市場である。しかし、1億8000万を超える市場主体が存在する市場で競争を勝ち抜くことは決して容易ではなく、絶えずイノベーションを進め、製品や技術を進化させ続けなければ抜きん出ることはできない。

最近、米中貿易全国委員会(USCBC)が公表した報告書によると、回答した米国企業の95%が、中国市場の豊富な実証環境と十分な競争圧力は、自社が世界で競争力を維持するうえで重要な意味を持つと考えている。

また、その競争力は、整った産業体系による高い協調性にも支えられている。中国は世界最大規模で、最も多くの産業分野を備えた、最も完成度の高い製造業体系を有している。近年、中国のSNSでは「義烏請量産(義烏<Yiwu>なら量産してくれる)」という言葉が流行した。自由な発想を短期間で実際の製品へと形にできる背景には、完成した産業体系が持つ高い適応力、迅速な対応力、そして安定した供給能力がある。

中国に根ざした企業は、「何でも作れ、しかも高品質に作れる」産業体系の中で、競争力を絶えず高め続けることができる。さらに、その競争力は教育、科学技術、人材への長年にわたる蓄積にも由来する。

「第14次五か年計画」の終了時点で、中国の16~59歳人口の平均就学年数は11.3年に達し、高等教育進学率は61.3%まで上昇した。技能労働者は2億2000万人を超え、研究開発人員(フルタイム換算)は13年連続で世界最多となっている。

「第15次五か年計画」期間には、これらの指標がさらに向上する見込みであり、中国産業の発展に力強い原動力と自信を与えるとしている。また、その競争力はビジネス環境の継続的な改善にも支えられている。

中国は各種企業が公平に競争し、ともに発展できる環境づくりを進めており、中国へ進出した多くの企業は「何をするにも事業を進めやすい」と実感しているという。例えば、テスラ(Tesla)の上海ギガファクトリーは「着工・生産開始・納車をすべて同一年内に実現」した。このビジネス環境と行政サービスは、米国の企業家から「奇跡」と称され、中国のビジネス環境が企業の成長を後押ししていることを示す実例とされている。

一方で、中国側は、この報告書自体にも多くの問題点があると指摘する。いわゆる「補助金」には統一された評価基準や統計基準がなく、世界貿易機関(WTO)など多国間のルールとも整合していないという。

対外経済貿易大学(University of International Business and Economics)中国WTO研究院の屠新泉(Tu Xinquan)院長は以前、三里河中国経済観察の取材に対し、この報告書には補助金の集計方法に重大な欠陥があり、市場金利より低い国内銀行融資まで補助金と誤って認定していると指摘した。税制優遇や政府による直接補助だけを対象にすれば、中国の補助金規模は米国や欧州とほぼ同水準になるとしている。

国家の産業競争力を評価する際は、先入観を持って結論ありきで判断すべきではない。「補助金」という見方ばかりを強調しても、自国産業の競争力低下という現実を覆い隠すことはできず、中国が市場、産業、人材、そして対外開放を土台として着実に前進している流れを止めることもできない。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News