【7月15日 AFP】クロアチア南部のアドリア海に面する人気観光地マカルスカが14日、同国の自治体で初めて夜間の小売店での酒類販売を禁止した。外国人観光客らによる路上飲酒や、それに伴う迷惑行為の抑制を目的としている。

クロアチアでは近年、夜間を中心に泥酔した外国人観光客による路上飲酒や立ち小便、騒音、地元住民に対する迷惑行為が社会問題化。現地メディアも大きく取り上げ、ソーシャルメディアにもそうした場面を捉えた動画や写真があふれている。

これを受け議会は5月、「公衆衛生や社会秩序、文化遺産、環境を守る」ために、小売店での酒類販売可能な時間を地方自治体が制限することを認める小売り法改正案を全会一致で可決した。

マカルスカの町議会は14日、午後9時から午前6時までの小売店での酒類販売を禁止した。

この措置は路上飲酒を取り締まるため小売店を対象としており、バーや飲食店は対象外。

HINA通信によると、ゾラン・パウノビッチ町長は「私たちの目的は禁止のための禁止を課すことではなく、住民と観光客の双方にとっての秩序と平和、そして心地よい雰囲気を維持することだ」「私たちがクロアチア国内においてこの問題の先陣を切ることをうれしく思う」と述べた。

人口1万3000人のマカルスカには昨年、およそ34万人もの観光客が訪れた。

現在は泥酔した外国人観光客のせいで悪名高くなってしまったアドリア海に面した人気観光地スプリトのトミスラフ・シュタ市長も、市内での酒類販売を午後9時から午前6時まで禁止する方針を示している。

首都ザグレブの南約400キロに位置するスプリトは、ローマ皇帝ディオクレティアヌスの宮殿を中心に築かれた都市だ。

この他、パーティーアイランドとして知られるアドリア海に浮かぶフバル島や、アドリア海に面した中部ザダルなど、他の人気観光地も同様の措置を取る可能性を示唆している。

観光業はクロアチアの主要産業で、国内総生産(GDP)の約20%を占める。

昨年は人口約380万人のクロアチアに、2200万人近い外国人観光客が訪れた。

こうした外国人観光客の多くは、1000以上の島しょが点在する美しいアドリア海沿岸に押し寄せている。(c)AFP