[KWレポート] AIトークン経済圏 (3) …AI覇権の軸は「トークン経済」へ
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【07月15日 KOREA WAVE】人工知能(AI)業界で、モデルの性能だけでなく、トークン当たりの費用と生産性を重視する競争が本格化している。AI産業の中心は、より高性能なモデルを作る競争から、トークンを安く効率的に生産する「トークン経済」へ移りつつある。
トークンは、AIが文章を理解・生成する際に使う最小のデータ単位だ。生成AIの一部では、利用したトークン数に応じて料金を課している。
イーロン・マスク氏率いる「xAI」は最新モデル「Grok 4.5」について、性能を維持しながら速度とトークン効率を高め、費用を抑えたと説明した。料金は入力100万トークン当たり2ドル(約330円)、出力100万トークン当たり6ドル(約1000円)で、競合するAnthropicの上位モデルより低く設定した。
企業によるAIエージェントの利用が増え、トークン処理費用も急増している。このため「1ドル当たりのトークン数」や「1ワット当たりのトークン数」が、新たな生産性指標として定着し始めた。
エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者も、電力と費用当たりのトークン生産性が企業の意思決定基準になるとの見方を示している。
トークン経済の拡大に伴い、AIデータセンターを「AI工場」や「トークン工場」と位置付ける動きも広がっている。従来のデータセンターがデータ保存やクラウドサービスを担う施設だったのに対し、AIデータセンターはトークンを継続的に生産する拠点とみなされている。
世界の大手IT企業は、AIモデルの開発と並行してインフラ投資を加速させている。OpenAIとソフトバンクなどが推進する「スターゲート」計画では、最大5000億ドル(約83兆2500億円)を投じて大型AIデータセンターを建設する。
Metaも年間1450億ドル(約24兆1400億円)規模のAIインフラ投資を進め、xAIは大型GPU群を備えたデータセンター「コロッサス」を構築している。
韓国政府もAIデータセンターを国家戦略産業に指定した。2035年までに民間企業と共同で1000兆ウォン(約110兆円)以上を投じ、18.4ギガワット規模の施設を整備する計画だ。
SKテレコムは2035年までに最大15ギガワット規模を構築する。KTは今後5年間で5兆ウォン(約5500億円)を投じて1ギガワット規模のAIデータセンターを建設し、海底ケーブルの拡充にも1兆ウォン(約1100億円)を投資する。
専門家は、AIデータセンターが産業革命期の鉄道や発電所のように、国家競争力を左右する中核インフラになるとみている。
AIデータセンターの競争力を測る基準としては、1秒当たりのトークン生産量、電力当たりの生産量、100万トークン当たりの費用などが挙げられている。
今後のAI競争では、高性能なモデルを開発するだけでなく、そのモデルをより多くの利用者へ低コストで提供できるトークン生産力が、企業と国家の競争力を左右することになりそうだ。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News