韓国・釜山市長選「自作自演のカップ襲撃」…投票15日前に警察把握、遅れた捜査に批判も
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韓国の統一地方選で「改革新党」から釜山市長選に立候補したチョン・イハン氏が街頭演説中に飲料カップを投げつけられた事件を巡り、釜山警察庁は13日、投開票日(6月3日)の15日前にあたる5月18日の段階で「自作自演」の疑いを示す最初の供述を得ていたことを公表した。警察の捜査開始や家宅捜索のタイミングが選挙後になったことで「政治的配慮があったのではないか」との議論が起きており、警察が広報規則に基づき異例の捜査経過説明に踏み切った。
警察の発表によると、事件は4月27日に発生。チョン元候補は当初、車から飲料を投げつけられ転倒し負傷した「被害者」として扱われていた。
しかし警察が5月18日、チョン元候補と、実行犯である30代のフィットネストレーナーの男を事情聴取した際、自作自演を疑わせる供述を初めて確保した。翌19日にチョン元候補を被疑者として立件し、20日には家宅捜索令状を申請していたという。
それにもかかわらず強制捜査が選挙後にずれ込んだ背景について、警察は「検察からの補充捜査要求があったほか、トレーナーの男が『単独犯だ』と供述を翻し、携帯電話の提出を拒むなどしたため令状発付が遅れた」と釈明した。結局、令状が発付されたのは投票日前夜の6月2日午後9時40分ごろで、執行は投開票翌日の4日となった。
選挙後の6月4日に実施された家宅捜索で、警察はトレーナーの男が立ち働くジムの防犯カメラ映像を押収。分析の結果、犯行前日の4月26日に2人が事件について話し合う場面が確認された。チョン元候補が「何か物を一つ投げればいいのではないか」という趣旨の発言をし、有権者の関心を引くために「襲撃テロ」を偽装した疑いが濃厚となった。
チョン元候補は5月段階の聴取では「知人のトレーナーに(選挙活動の)助けを求めただけ」と共謀を否定していたが、6月8日の取り調べ以降は共犯関係を認めているという。
警察は「選挙前に捜査内容を公表しなかったのは、当時は具体的な共謀関係の立証に至っていなかったためだ」とし、他党への情報提供や政治的意図はなかったと強調した。警察は今週中にも、公職選挙法違反などの疑いで2人を検察へ送致する方針だ。