身体を持つAI、量産時代へ
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【7月20日 東方新報】中国証券監督管理委員会は7月2日、宇樹科技(Unitree Robotics)の新規株式公開(IPO)登録を承認した。今年3月20日に申請が受理されてから104日で手続きを終え、科創板の事前審査制度導入以来、最短記録を更新した。A株市場初の「具身型AI(エンボディド・インテリジェンス)」関連銘柄の誕生が目前に迫っている。
宇樹科技は「杭州六小龍(杭州を拠点とする6つの先端テクノロジー企業の総称)」の1社で、高性能ヒューマノイドロボットや四足歩行ロボットの開発・製造を手掛ける。2025年のヒューマノイドロボット出荷台数は5500台を超え(車輪付き双腕ロボットを除く)、世界首位となった。
今年5月には、宇樹科技が世界初の量産型搭乗式変形ロボットを発表し、「現実版トランスフォーマー」として大きな話題を呼んだ。また、優必選科技(UBTech Robotics)は、感情AIモデルを搭載した等身大ヒューマノイドロボット「U1シリーズ」を発表。日常生活での付き添いや感情面でのサポートなどへの活用を目指している。
ロボットは中国の新たな輸出産業にもなりつつある。中国税関総署によると、今年4月の産業用ロボット輸出台数は2万5000台を超え、前年同月比で約90%増加した。特に移動型ロボットの競争力が高まっている。
こうした動きは、具身型AIが「0から1」の技術開発段階から、「1から100」へ市場が急速に拡大する段階へ入ったことを示している。
この背景には、大規模AIモデルの進化がある。従来のロボットは決められた動作しかできなかったが、大規模AIモデルの搭載により、周囲の状況を理解し、推論し、学習できるようになった。また、減速機やサーボシステム、センサー、多指ロボットハンドなど中核部品の国産化も進み、コスト低下と用途拡大を後押ししている。
活用分野も急速に広がっている。物流や製造現場だけでなく、介護や観光分野への導入も進んでいる。このほど上海で開かれた第1回上海国際具身型AI産業博覧会では、歴史上の人物・唐寅(Tang Yin)をモデルにした二足歩行ヒューマノイドロボットが公開され、観光案内や来場者対応などへの活用が期待されている。
業界では2026年を「具身型AI量産元年」と位置付けている。物流、小売、介護、観光などでロボットが活躍する時代は、もはやSFではなく現実となりつつある。「0から1」の技術革新を経て、「1から100」へ――具身型AIは本格的な普及期を迎えようとしている。(c)東方新報/AFPBB News