【三里河中国経済観察】中国、金融改革を加速 世界経済に安定性
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【7月16日 CNS】中国・上海市で6月17日に開かれた「陸家嘴フォーラム」で、中国人民銀行(People's Bank of China、中央銀行)の潘功勝(Pan Gongsheng)総裁をはじめ、国家金融監督管理総局、中国証券監督管理委員会、国家外貨管理局のトップらが相次いで講演し、金融改革や対外開放の方針を打ち出した。
各氏は、金融リスクの防止と監督強化を進めながら、高品質な発展を支える金融システムの構築を目指す姿勢を強調した。世界経済の不確実性が高まる中、中国として金融改革を一段と深化させる考えを示した。
中国人民銀行の潘総裁は、短期金利の調整メカニズムの改善や、海外中央銀行向けレポ取引制度の創設、上海自由貿易試験区でのオフショア人民元為替取引の試行など、複数の新たな金融政策を発表した。また、2025年の社会資金調達では、債券と株式による資金調達の割合が合計47%となり、初めて銀行融資(45%)を上回ったことも明らかにした。
これについて潘総裁は、中国の金融構造が銀行融資中心から、資本市場を活用した直接金融へと転換しつつあるとの認識を示した。一方で、一部の既存融資は効率が低く、「融資は量より質」を重視することが新たな常態になるとの見方も示した。
中国証券監督管理委員会の呉清主席は、人工知能(AI)をはじめとする先端技術分野への支援を強化する方針を表明した。科創板(STAR市場)の上場基準をAI分野にも拡大するほか、量子技術や具身型AI(エンボディド・インテリジェンス)などの次世代産業も重点支援の対象とする。また、資金調達制度の改善や企業のM&A促進、長期投資資金の育成などを進める一方、AI関連銘柄への過度な投機やインサイダー取引などの違法行為については監督を強化するとした。
国家外貨管理局の朱鶴新局長は、中国が世界経済の安定に貢献していると強調した。2025年の対中直接投資は1000億ドル(約16兆1770億円)を超え、このうち約3分の1をハイテク産業が占めた。また、2026年第1四半期末時点で海外投資家による中国株保有額は6000億ドル(約97兆620億円)を超え、情報技術分野だけでも900億ドル(約14兆5593億円)以上に達したという。
さらに、中国企業による海外直接投資は190以上の国・地域に広がり、2025年には対外投資の45%が長期的な直接投資となった。中国政府は、より効率的で開かれた金融市場を整備し、イノベーション主導型経済への転換を進めるとともに、不確実性が増す世界経済に安定性を提供していく姿勢を改めて示した。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News