政府世宗庁舎中央棟の全景(c)news1
政府世宗庁舎中央棟の全景(c)news1

【07月12日 KOREA WAVE】韓国政府は3日、慶尚南道晋州(チンジュ)市で「嶺南(ヨンナム)圏先端産業発展ビジョン国民報告会」を開き、同地域を次世代半導体や人工知能(AI)、ロボットなど先端産業の最重要拠点として集中的に育成する方針を明らかにした。ハンファや現代自動車、サムスン、SK、斗山(トゥサン)、LGなど国内の主要大企業は、同地域に計312兆ウォン(約34兆3000億円)規模の巨額投資を断行し、政府はこれを税制や財政面で全面的に後押しする。

政府が掲げた構想は、半導体、AI、ロボットを軸とした「3大メガプロジェクト」だ。過飽和状態の首都圏ではなく地方を中心に地方創生と最先端の製造業エコシステムを構築することを目指す。

国民報告会で発表された主要企業の投資計画によると、SKグループが最も多い140兆ウォン(約15兆4000億円)を投入し、同地域に2ギガワット(GW)級の超大型AIデータセンターを造成する。サムスンは60兆ウォン(約6兆6000億円)を投じてヒューマノイドロボットや次世代バッテリーの量産ラインを構築。ハンファは宇宙・防衛AIやロケット分野などに55兆ウォン(約6兆500億円)、現代自動車はAIベースの自動運転モビリティや未来航空宇宙分野などに42兆ウォン(約4兆6200億円)を投資する。

このほか、LGグループがプレミアム家電のR&Dや半導体基板に9兆4000億ウォン、斗山グループが小型モジュール炉(SMR)などの次世代エネルギー分野に5兆1000億ウォンを投資する計画だ。

政府はこれらの民間投資と連動し、強力な産業ベルトを構築する。半導体分野では、首都圏の生産拠点、忠清(チュンチョン)圏のパッケージング拠点と連携させ、嶺南圏を素材・部品・装置の革新拠点に育てる。AI分野では、蔚山(ウルサン)に全国初となる1GW規模のメガデータセンターを造成。さらに、亀尾(クミ)、浦項(ポハン)、大邱(テグ)、昌原(チャンウォン)を結ぶ「先端ロボット超革新ベルト」を構築し、5年以内にロボット産業で世界3強、製造業にAIを融合させた「フィジカルAI」分野で世界トップを目指す。

このほか、地元の基盤産業である造船や自動車、エネルギーなどの競争力を引き上げるため、釜山(プサン)のパワー半導体クラスターや亀尾のテストベッド(実証空間)を整備し、データセンター用の高性能・低電力半導体の開発を支援する。さらに、ロボットの重要部品に特化した専用のR&D予算も新設する方針だ。

ク・ユンチョル(具潤哲)副首相兼企画財政相は「世界的な超競争秩序のなかで、本当の勝負どころは地方だ。地方を中心とした国土空間の大転換を進める」と強調。政府は国内生産への税額控除の新設やSMRの国家戦略技術指定の検討、さらには「東南圏投資公社」の設立や先端国家産業団地の新規造成などを通じて、企業の投資環境を劇的に改善していく。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News