ク・ヒョクチェ科学技術情報通信省第1次官(c)news1
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【07月12日 KOREA WAVE】大学の研究室から生まれた先端技術が、ベンチャー企業を通じて化粧品、素材、製造自動化といった多様な市場へ広がっている。一方で、起業した若手研究者らは、知的財産権(IP)の保護や投資誘致、グローバル市場への進出を大きな課題として挙げている。

科学技術情報通信部のク・ヒョクチェ第1次官は3日、京畿道(キョンギド)水原(スウォン)市の成均館(ソンギュングァン)大学産学協力センターを訪問。大学の研究成果を基に起業する「実験室創業」の現場を視察し、若手創業者らと懇談した。

実験室創業は、大学や公的研究機関の研究者が保有する独自の技術をベースに会社を設立し、事業化を目指す形態だ。一般的なアイデア主導の起業に比べて技術的な参入障壁は高いものの、研究成果を製品やサービスへ落とし込む過程で、資金や人材、特許、販路の確保に伴う負担が大きいという特徴がある。

ク・ヒョクチェ氏はこの日、同大の創業保育センターに入居する「ミメティクス」「ジェイラボエヌティ」「クロイス」の3社を順に回り、技術事業化の進捗状況を点検した。

生体模倣スタートアップであるミメティクスは、タコの吸盤構造を応用した独自の「陰圧(吸引)パッチ技術」を披露。肌に貼ることでミクロの吸盤のような仕組みが角質層の隙間を一時的に広げ、化粧品の有効成分や薬物を皮膚の奥へ効率よく浸透させるシステムだ。

同社のパク・ヒョンギ代表は、スタートアップが直面する最大の障壁として「技術流出への懸念」を挙げた。パク代表は「独自の源泉技術は確保し、国際特許の取得などを含めこれまで150件余りの特許を確保するために多額の費用を投じてきたが、グローバル規模でIPを守り抜くことには限界がある」と吐露。「スタートアップは営業の機会を得るために技術を公開せざるを得ない場面が多く、その過程で国内外の競合大企業などに模倣されるのではないかと常に懸念している」と訴えた。

また、ジェイラボエヌティはエネルギー光電子やナノバイオ素材分野の研究成果を基にした事業化事例を紹介。成均館大ナノ工学科の研究室から生まれた技術をベースに、素材の応用可能性を広げる取り組みについて説明した。

クロイスは、製造現場のデータを収集・分析し、人工知能(AI)やロボット技術を組み合わせて生産工程を自動化する、スマートファクトリーおよび「デジタルツイン(デジタル空間への工場の再現)」ソリューションを披露した。

視察後の懇談会では、実験室創業への支援について、初期の研究開発(R&D)段階にとどまらず、事業を軌道に乗せて拡大させる「スケールアップ」の段階まで一貫して続くべきだという意見が相次いだ。

スタートアップへの投資を手がけるブルーポイントパートナーズのイ・ヨングァン代表は「技術創業者が『自分にできること』の枠内だけで目標を設定してしまうと、かえって資本も人材も集まらなくなる。最初から大きな目標を掲げて挑戦することこそ、結果的に企業の生存可能性を高める」と助言。さらに、AIの急速な普及により製造、バイオ、素材、ロボットなど技術産業全般の変化のスピードが加速している点に触れ、「インターネットやモバイルの登場時よりも、AIが社会や産業を変える範囲と深さのほうがはるかに大きい」と強調した。

また、研究室発の起業を経てロボット用の力・トルクセンサーや触覚センサーの事業化に成功したエイディンロボティクスのイ・ユンヘン代表は、自身の経験を共有。「技術から始まった創業ではあったが、実際に事業を推進してみると、最終的には『人』の問題が最も重要だった。組織のメンバーや顧客、投資家との関係性を一つずつ解きほぐしていくことこそが、成長のプロセスにおいて鍵となった」と語った。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News