【7月9日 AFP】ロシアは9日、ウクライナによるロシアのエネルギー施設への攻撃が戦争終結に寄与する可能性があるとの見解を示した米国に対し、激しく反発した。

ウクライナは最近、長距離攻撃が可能な無人機を用いてロシアのエネルギーおよび軍事施設に対する攻撃を展開している。こうした攻撃については、ロシア軍がウクライナの都市に対して行っている無人機やミサイルによる激しい空爆に対する「正当な報復」だと主張している。

ドナルド・トランプ米大統領は8日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談で、ウクライナ側の作戦を容認する姿勢を見せた。トランプ氏は「(攻撃作戦は)エスカレーションだが、それは終結へと導くためのエスカレーションでもある」と語っていた。

マルコ・ルビオ米国務長官も同様に、ウクライナによる攻撃が「戦争終結に向けた交渉の足がかりを築く」可能性があるとして、期待感を示した。

こうした米側の見解に対し、ロシア大統領府(クレムリン)は9日、ウクライナによる軍事的な圧力を受けたとしても、それが譲歩につながることはないと反発した。

クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は記者団に対し、「ホワイトハウス内に一定の誤解があるようだ。軍事的な圧力を強めることが和平につながるという考えだが、それは誤っている」と語り、「さらなるエスカレーションは、特別軍事作戦をある程度長期化させる可能性がある」と続けた。

ペスコフ氏はまた「緩衝地帯(バッファーゾーン)をさらに拡大する」ことで対抗する可能性にも触れた。これはウクライナ東部でさらに多くの領土を奪うということを意味している。

ウクライナによるロシアのエネルギー施設への攻撃はロシア全土で燃料危機を引き起こしており、世界トップクラスの産油国であるロシアが一部の輸出を禁止せざるを得ない事態に追い込まれている。

公式発表や現地メディアの報道によると、ロシアの90%以上の地域で、何らかの形での給油制限を導入しているか、ガソリンや軽油の不足を報告している。(c)AFP