【7月9日 AFP】ドイツで中国人の男を主体とするグループが主に中国人の女性を薬物で昏睡状態にした上でレイプしていた事件で、ベルリンの裁判所は8日、性的虐待ネットワークの運営に関与したとして、中国人の医師の男に拘禁5年の実刑判決を言い渡した。

邵之霆(Shao Zhiting)被告(32)は、「被害女性たちを昏睡状態にするための医学的な助言を繰り返し提供した」罪の他、自身の婚約者の女性に対して性的暴行を加えた罪でも有罪判決を受けた。

メッセージアプリ「テレグラム)」のチャットグループを通じて運営されていたこのネットワークをめぐっては一連の裁判が行われており、在独中国人コミュニティーの間で大きな関心を集め、法廷には大勢の傍聴人が詰めかけている。

グループは「老司机駕校(通向けの自動車教習所)」という隠語で呼ばれる性的虐待ネットワークを運営し、メッセージアプリ「テレグラム」のチャットグループ内で、昏睡状態にした被害女性を「死んだ豚」、レイプを「カーライド(car ride、後部座席などでの性行為)」という隠語で呼んでいた。

ドイツ語で「Fahrschule fuer Experten」と呼ばれるこの「教習所」ネットワークには8人の男が関与しているが、1人を除く全員が中国人だ。

邵被告は、主に不眠症の治療に用いられる睡眠導入剤「トリアゾラム」などの薬物の投与法を、他の男たちに指南した罪で有罪となった。

裁判所は邵被告の犯罪について、「女性を性欲を満たすためだけのモノにおとしめる極めて女性蔑視的な(ミソジニー的な)行為だ」と認定した。

裁判所によると、邵被告の助言は、グループのリーダーである張大鵬(Zhang Dapeng)被告が2024年1月に女性をレイプする助けとなった。

フランクフルトの裁判所は今年2月、レイプ罪7件と殺人未遂罪4件で張被告に拘禁14年の実刑判決を言い渡した。

また、グループの別のメンバーで、ロボット工学を専攻する修士課程の中国人大学院生の男(28、裁判記録では「J. Zhongyi(チョンイー・J)」とだけ表記)は、交際相手の女性に繰り返し薬物を投与して昏睡状態にしてレイプし、その場面を撮影したとして、拘禁11年3月の実刑判決を言い渡された。

この事件は、見知らぬ男数十人を募って当時妻だったジゼル・ペリコさんを薬物で昏睡状態にしてレイプさせたとして2024年12月に加重レイプ罪で拘禁20年を言い渡され服役しているドミニク・ペリコ受刑者の事件を彷彿(ほうふつ)とさせる。ジゼルさんの事件ほどメディアの注目を集めていないが、SNSで話題となり、多くの中国人女性が熱心に傍聴している。(c)AFP