【7月13日 CGTN Japanese】中国の観光業界では禁煙化の動きが加速しています。7月6月、中国国家衛生健康委員会が主管する社会団体などは共同で、『「無煙文旅(無煙文化観光)」新たな体験創出に向けた提案書』を発表しました。観光事業者に対し、屋内全面禁煙の実施、屋外喫煙所の適切な設置、そして禁煙化への取り組みを業界の評価基準に組み込むよう呼びかけています。

現在までに、中国では24の省と254の都市がそれぞれ禁煙関連の法規を制定していますが、対象は主に屋内施設に集中しています。一方、観光地の多くは屋外にあり、大半が法定の禁煙エリア外です。これらの場所では、事業者が多く、観光客の出身地も多様で、喫煙行為が瞬間的に発生するため、制止や証拠収集が難しく、法執行の権限や責任も不明確であることなどから、禁煙対策に多くの課題があります。

上海市は中国で早くから禁煙条例を施行した都市であり、近年は屋外での歩きタバコにも規制を広げています。現在、上海の関係当局は国内外の観光客が集まる、人通りの多い21のランドマーク(外灘、南京路歩行者天国、新天地など)に焦点を当て、重点管理区域としています。

同時に、上海の主要なテーマパークもこれに呼応し、「無煙テーマパーク」の取り組みを始めています。昨年夏に開園した上海レゴランドは、中国で初めて喫煙所を設けないテーマパークとなりました。上海ディズニーランドも24カ所の喫煙所を廃止し、その数を従来の約半分に減らしました。

これらのエリアは依然として法定の禁煙エリア外であるため、政府は柔軟な管理方式を採り、主に各施設の自主管理に依存しています。上海レゴランド側によりますと、注意しても喫煙を続ける来園者に対しては、複数回の注意にも応じない場合、ブラックリストに登録し、今後の入園を禁止する方針だとしています。

関連規定を推進する政府部門は、禁煙化が地域に実質的な経済効果をもたらすとみています。北京市飲食業協会の調査によりますと、屋内の公共施設での禁煙法規が施行された後、喫煙しなくなったことで食事時間が短縮され、客席の回転率が向上したといいます。香港でも以前、飲食店の全面禁煙実施後に売り上げが13%増加した事例があります。

中国東南部に位置する江西省は現在、無煙文化観光の実施ガイドラインの策定を進めています。磁器の都である景徳鎮市は観光客層の分析を通じ、若者、女性、子育て世帯が文化観光消費の主力になりつつあり、これらの層こそが無煙環境へのニーズが最も高い層であると指摘しています。

現在のところ、禁煙化が中国の観光地に経済的損失をもたらしているという明確な兆候はありません。世界保健機関(WHO)駐中国代表処の広報担当者は、世界的な流れから見ても、禁煙の対象が屋内からより多くの屋外エリアへ拡大していくことは大きな流れになっていると述べています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News