【7月3日 AFP】非正規移民に対する欧州全体での取り締まり強化の動きに逆行する形でスペインが実施した救済策のもと、約117万人の不法移民が合法的な身分を求めて申請を行ったことが、2日の発表で明らかになった。

より寛容な移民政策の旗手である社会労働党(PSOE)のペドロ・サンチェス政権は、台頭する極右政党からの圧力に押されて欧州の近隣諸国が対策を厳格化させる中、4月にこの大規模な計画を開始した。

ピラール・カンセラ移民担当相は会見で、4月中旬に開始され6月30日に締め切られた受付期間に、合計117万4978件の申請が提出され、そのうち60万件以上がすでに処理手続きに入っていると述べた。

申請者の67%を中南米諸国が占め、コロンビア一国だけで全体の25.9%に達した。次いでアフリカ諸国が22.9%となった。コロンビアに続いて申請者が多かった国は、モロッコ(13.3%)、ベネズエラ(11.8%)、ペルー(8.8%)だった。

申請者の圧倒的多数が若年層で、10人中8人が45歳未満だった。また、全体の57%が男性で、女性は43%だった。

この申請総数は、必ずしも何人が合法的な地位を得られるかを示すものではないが、当初の予測では50万人規模の正規化が見込まれていた。

申請者は、犯罪歴がないこと、そして今年1月1日より前にスペインに少なくとも5か月間連続して滞在していたことを証明しなければならない。

当局は3か月以内に書類を処理し、スペイン国内でのみ有効な労働・滞在許可証を発行するかどうかを決定する。

サンチェス首相は、移民がもたらすメリットや、労働力の増強を必要としている建設などの分野にとって、この大規模な移民合法化計画が有益であるとアピールしてきた。

経済界はこの動きを歓迎しているが、保守系や極右の野党陣営は、さらなる非正規移民を助長する政策だとして怒りをあらわにしている。(c)AFP