【6月30日 AFP】米連邦最高裁判所は29日、独立した政府機関の幹部を解任するドナルド・トランプ米大統領の権限を強化する判決を下した。今回の決定は広範な影響を及ぼすとみられる。

最高裁は6対3で、米連邦取引委員会(FTC)のレベッカ・スローター委員(民主党系)による訴えを退けた。保守派が多数を占める最高裁は、「大統領の権限を行使する部下」を解任する権限はトランプ氏にあるとの判断を示した。

スローター氏は正当な理由なく解任されており、下級審では「(解任は)数十に及ぶ独立政府機関のメンバーを保護するために議会が定めた規則に違反している」というスローター氏側の主張が支持されていた。

しかし、ジョン・ロバーツ最高裁長官は「独立機関といえども、大統領の指揮から完全に免れ、国民に対してのみ直接責任を負うような『独立した存在』ではない」と指摘した。

トランプ氏はこの判決をSNSで歓迎し、「大統領権限に関してこれまで下された中で最も重要なものの一つであり、歴史的かつ前例のない判決を勝ち取った現職大統領であることを光栄に思う」と投稿した。

一方、リベラル派のソニア・ソトマイヨール判事は痛烈な反対意見を述べ、「多数派は、90年間にわたり実証され機能してきた慣行を、中途半端な大統領権限の理論に置き換えた。今後、混乱が続くことだけは明らかだ」と批判。

民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員も「トランプ氏は民主党が指名した高官を解任し、かつて独立していた機関の統制を奪った」と非難した。(c)AFP