国連事務総長、イスラエル人入植地の「とどまるところを知らない」拡大を批判
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【6月30日 AFP】国連のアントニオ・グテレス事務総長は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸におけるイスラエル人入植地の「とどまるところを知らない」拡大を非難し、これがイスラエルがヨルダン川西岸を占領した1967年以降で最悪となる住民の強制移動危機を招く要因になっていると指摘した。AFPが29日に確認した報告書で明らかになった。
グテレス氏は西岸に関する四半期報告書で、入植活動は占領地の地位変更を禁じたジュネーブ条約違反だが、イスラエル国内法でも違法とされるアウトポスト(前哨地)の増加が暴力の急増を招き、パレスチナ人が自らの土地へアクセスすることを制限していると指摘。
「こうした一連の動きは緊張をあおり、国際法違反であるイスラエルによる占領をさらに定着させ、パレスチナ人の民族自決の権利を損ない、完全に独立し、地理的につながった、主権を持つパレスチナ国家の実現可能性を脅かす」と批判した。
グテレス氏は特に、イスラエル政府が承認したヨルダン川西岸での大規模なユダヤ人入植地「E1」建設計画について警告し、実現すればば「西岸の北部と南部のつながりが事実上、断たれることになる」と述べた。
「結果として、ヨルダン川西岸おける領土的隣接性に深刻な影響を及ぼし、(イスラエルとパレスチナが平和的に共存する)『2国家解決』の存続への脅威となるだろう」と付け加えた。
報告書はまた、イスラエル人入植者による暴力行為が処罰されずに放置されている実態も告発しており、そうした暴力がしばしばイスラエルの治安部隊の目の前で、あるいはその支援を受けて発生していると指摘している。
グテレス氏は、「入植者による暴力、アクセス制限、建物の破壊、そして長期化する治安作戦が近年激化しており、ヨルダン川西岸で1967年以降最大規模の強制移動危機をもたらしている」と述べた。
ヨルダン川西岸に関する国連安全保障理事会の会合を前に、欧州の理事国5か国であるフランス、英国、ギリシャ、ラトビア、デンマークが共同声明を出し、イスラエルの入植活動を非難した。
フランスのジェローム・ボナフォン国連大使は、「われわれはイスラエル政府に対し、入植地の拡大や行政権の拡大をやめ、入植者による暴力の責任を確実に追及し、イスラエル軍に対する疑惑を調査するよう求める」と訴えた。(c)AFP