【三里河中国経済観察】法治が支える民営経済の安定成長
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【7月17日 CNS】「民営経済促進法が施行されて1年になるが、私が最も強く感じているのは、『民営経済は中国式現代化を推進する主力軍である』といった内容が法律に明記されたことだ。これは私たち民営企業の経営者にとって、法治の面から大きな安心材料になった」。農業・畜産業に活力を注ぎ込む「新希望集団(New Hope Group)」の創業者・劉永好(Liu Yonghao)氏は、このように三里河中国経済観察の取材に語った。
劉氏の言葉は、多くの民営企業家たちの思いを代弁している。2025年5月20日に施行された民営経済促進法は、極めて重要な意味を持つ法律だ。同法では、「二つのいささかも揺るがない方針(国有経済と民営経済をともに発展させる方針)」を初めて法律に明記したほか、民営経済の法的地位を初めて明確化し、「民営経済の持続的で健全かつ質の高い発展を促進することは、国家が長期にわたり堅持する重要な方針である」と初めて法律で規定した。
中国初の民営経済発展に関する基礎的な法律として、同法は、さまざまな所有制経済が法に基づき平等に生産要素を利用し、公平に市場競争へ参加し、同等の法的保護を受けられるよう法的保障を提供している。
法律の施行以降、国家発展改革委員会は各地域や関係部門と連携し、関連制度の整備を進めるとともに、民営経済の発展環境の改善に取り組んできた。法治の重要な役割は、目に見えない発展の障壁を取り除き、あらゆる市場主体が公平に競争できる制度的基盤を築くことにある。この1年で具体的な改革措置が次々と実施され、市場参入のハードルは引き続き引き下げられた。最新版の市場参入ネガティブリストでは、規制項目数が117項目から106項目へと削減された。
かつては一部の重要分野に「ガラスの扉」や「回転ドア」と呼ばれる見えにくい参入障壁が存在し、多くの民営企業が参入を望みながらも阻まれていた。2025年11月に発表された「民間投資促進13項目措置」は、従来国有資本が主導してきた重要分野への門戸を開き、民間投資を単なる選択肢から不可欠な存在へと位置付けた。
現在では、原子力発電プロジェクトにおける民間投資比率が10~20%まで引き上げられ、大渡河丹巴水力発電所などでも民営企業の投資導入が加速している。かつては参入が難しかった重要分野に、民営企業が堂々と挑戦できるようになった。市場競争はますます公平になり、その恩恵は企業にも着実に及んでいる。2025年には、民営企業が落札した案件数の割合が76.2%に達し、中小企業が獲得した政府調達契約額は全国の政府調達総額の70%を超えた。
劉氏は、「国有企業と民営企業を平等に扱う方針が徐々に制度として定着しつつある。ネガティブリストは短くなり続け、市場参入はより開放され、公平な競争環境も改善している」と評価する。
新興電気自動車(EV)メーカー小鵬集団(XPeng)は三里河の取材に対し、「この1年で、法律は制度面から民営経済の平等な発展の地位を確立し、市場参入や公平競争の環境改善を後押ししてきた。民営ハイテク企業として、この基礎的法律がもたらした深い影響を実感している。それは単なる政策上の追い風ではなく、制度そのものから生まれる発展への自信だ」と述べた。
企業を悩ませてきた違法な越境行政執行や利益追求型の法執行の問題も、大規模な是正が進められた。「企業訪問時のQRコード登録制度」が全国的に導入され、2025年の企業向け行政検査件数は前年比33%減少した一方、問題発見率は18.5ポイント上昇した。また、6431件の違法・不適切な行政執行案件が是正された。ビジネス環境は継続的に改善され、的確な政策支援が実施されたことで、企業のイノベーション活力と発展意欲は大きく高まっている。
劉氏は、「政策による後押しと法律による保障の下で、企業の将来見通しはより安定し、投資意欲、転換・高度化への意欲、長期発展への意欲も高まっている。国は有力な民営企業が重要技術の研究開発を主導することを支援し、大型プロジェクトにも民営企業に機会を与えている。企業の技術革新への意欲と支援はさらに強まった」と語る。ある民営企業は、「知的財産権保護の強化と法治に基づくビジネス環境の整備が進んだことで、市場のさまざまな課題に直面しても法的根拠と保護を得られるようになった。イノベーションへの自信が高まり、経営の見通しも安定したことで、安心して研究開発や実業に専念できるようになった」と話す。
「平時は過度に干渉せず、必要な時には迅速に対応する」。こうした姿勢が、各地の政府部門による民営企業支援の主流となりつつある。国家発展改革委員会は、問題の収集、処理、フィードバック、効果検証までを一体化した仕組みを整備し、民営企業が抱える実際の課題の解決を支援してきた。例えば、食品安全法の改正を推進し、乳児用液体ミルクを登録管理制度の対象に加えるなどの成果を挙げている。
また、より多くの資金が民営企業へ流入している。民営企業向けに1兆元(約23兆8375億円)規模の再貸出制度が新設され、国家ベンチャー投資誘導基金もハイテク民営企業の資金調達ルートを拡大し、資金調達の難しさや高コストといった課題の解決を後押ししている。
法治による強力な施策の効果が表れ、民営企業の発展への自信はますます高まっている。2025年5月初旬から2026年2月末までの間に、中国では新たに1590万8200社の民営経済主体が誕生し、新設された市場主体全体の96.74%を占めた。
2026年1~4月には、民営企業の輸出入額が中国全体の輸出入総額の57.4%を占め、対外貿易発展の主力としての役割を着実に担っている。こうした一連の数字の背後には、法治化されたビジネス環境による継続的な支援と確かな下支えがある。
2026年5月20日、民営経済促進法施行1周年を迎えるにあたり、国家発展改革委員会は「『法治が支える民営経済』行動計画」を発表し、「法治が支える民営経済」を同法の継続的な実施を推進する長期的ブランドとして育成する方針を示した。
第15次5か年計画綱要では「民営経済の発展・拡大」が掲げられている。法治によって基盤を固め、予見可能性を高め、長期的発展を支える中で、民営経済はこれまで以上の自信を持ち、中国式現代化を推進する主力軍としての役割を果たしている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News