【7月1日 東方新報】東京都で6月24日に開幕した食品の見本市「JFEX 国際食品・飲料商談Week」には、日本をはじめ、中国や欧州など各国・地域の食品メーカーが出展し、新商品の紹介や海外販路の開拓に向けた商談が行われた。

会場では、中国の伝統酒「黄酒」の代表格である紹興酒を手がけるメーカーの出展も目立った。国内市場が安定した成長を続ける中、中国の黄酒業界では若年層の開拓や高付加価値商品の開発を進める動きが広がっており、日本市場も重要な海外展開先の一つとして位置付けられている。

浙江省(Zhejiang)紹興市(Shaoxing)の高級紹興酒ブランド「慢宋(Mansong)」は、もち米ではなくうるち米を使用した紹興酒を紹介した。一般的な紹興酒とは異なり、12~15度に冷やして提供する飲み方を提案しているほか、高級レストラン向けの商品展開にも力を入れている。

同社の製品は東京のミシュラン三つ星レストラン「茶禅華」で1本約3万円で提供されており、高級ワインと同価格帯の商品として取り扱われている。精米工程や原材料の管理を特徴とし、食事に合わせて楽しむ酒として販売しているという。

中国黄酒市場は近年、安定した成長を続けている。KPMGの「2025年中国黄酒産業中期研究報告」によると、2024年の業界売上高は前年比5.26%増の200億元(約4754億1200万億円)となった。市場の拡大に伴い、各メーカーは従来の中高年層だけでなく、若年層への販売強化も進めている。

老舗メーカーでは炭酸割りや発泡タイプの商品を投入する一方、新興メーカーは原料や製法の見直しを通じて新たな飲用スタイルを提案している。国内市場に加え、日本を含む海外市場の開拓も進められており、展示会では海外バイヤーとの商談を行う企業の姿も見られた。

日本酒業界でも近年、スパークリング日本酒や精米歩合を高めた高付加価値商品の開発、海外の高級レストランへの展開などを通じて市場の拡大が進んできた。中国黄酒でも付加価値の向上や消費者層の拡大を目指す取り組みが進んでおり、日本市場でどのような需要を取り込めるかが今後の焦点となりそうだ。(c)東方新報/AFPBB News