【三里河中国経済観察】「6つのネットワーク」整備が高品質な発展を支える
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【7月15日 CNS】「六張網(6つのネットワーク)」が大きな注目を集めている。最近では、中国共産党中央政治局会議や国務院常務会議などの重要会議で相次いで取り上げられた。「六張網」とは、水網(広域水利ネットワーク)、新型電力網、演算力ネットワーク(算力網)、次世代通信ネットワーク、都市地下インフラ網(地下管網)、物流ネットワークの6分野を指す。
なぜ「六張網」を整備するのか。どのように整備を進めるのか。5月22日、国家発展改革委員会は記者会見でこの問題について詳しく説明し、この重要な戦略の背景にある考え方と実施方針を明らかにした。六張網」整備の意義は大きく、短期と長期の両方の視点から考えることができる。
足元では、内需拡大の潜在力を引き出す有力な手段となり、投資拡大と経済成長の安定化に寄与する。長期的には、需要と供給の連携を促しながら高度化を進める重要な突破口となり、産業発展、国民生活の向上、安全保障の強化を力強く支える。
国家発展改革委員会は、「六張網」を含む各種インフラは、それぞれが独立したネットワークとして機能するだけでなく、複数のネットワークが連携することで、現代的なインフラ体系の配置や構造の最適化を促し、統合と融合を進め、「1+1>2」の効果を発揮すると説明している。
清華大学(Tsinghua University)中国発展計画研究院の董煜(Dong Yu)常務副院長は三里河中国経済観察の取材に対し、「現在は第15次五か年計画(2026~2030年)の大型投資プロジェクトが本格的に始動する段階にある。こうした事業の実施を加速させることは計画実現の重要な内容であり、現段階の内需拡大にも積極的な意味を持つ。象徴的な大型プロジェクトを通じて有効投資を促進すると同時に、消費拡大にもつなげ、投資と消費の好循環を実現できる」と述べた。
数兆元(約十数兆円)規模の投資計画となる「六張網」整備は、巨額の資金投入を呼び込み、投資拡大と景気安定化に大きな効果をもたらすと期待されている。例えば新型電力網について、国家発展改革委員会は第15次五か年計画期間中の投資額が5兆元(約119兆2560億円)を超える見通しだと明らかにした。送電ルートや省をまたぐ電力融通プロジェクトの建設を進めるほか、超高圧交流送電網の最適化、都市配電網の更新・高度化、電力供給が弱い県域の電力網改修、農村部で頻発する停電対策などを実施する。
また都市地下インフラ網についても、第15次五か年計画期間中に約5兆元を投資し、ガス、水道、排水、熱供給などの配管網約77万キロを整備・改修する計画だ。都市地下インフラの弱点を補強し、安全性と災害対応力の向上を図る。
この2つのネットワークだけでも、今後5年間で約10兆元(約238兆5120億円)の投資を生み出す見込みであり、「六張網」が投資を強力に押し上げることが分かる。短期的に見ても、今年の「六張網」整備に伴う投資規模は極めて大きい。
国家発展改革委員会の鄭柵潔(Zheng Zhajie)主任は、2026年の全国人民代表大会期間中、中国は「六張網」と重点分野の建設を推進しており、今年の関連投資額は7兆元(約166兆9584億円)を超えるとの試算を明らかにした。こうした巨額投資は内需拡大を力強く後押しし、中国経済の安定的かつ健全な発展を支えることになる。
「六張網」の意義はそれだけにとどまらない。経済安全保障の面でも重要な意味を持つ。粤開証券の羅志恒(Luo Zhiheng)チーフエコノミスト兼研究院長は三里河の取材に対し、「六張網」の整備は潜在成長率を高めるだけでなく、発展の安全性向上にもつながる。エネルギー安全保障を強化し、都市の極端な自然災害への対応能力を高める効果もある」と指摘した。
今後、「六張網」の整備は実施段階の重要な局面に入る。国家発展改革委員会は、今後関連計画や実施方案を速やかに策定し、「六張網」の整備内容をさらに統合・調整するとともに、各分野の重点投資対象を明確化し、目標と任務を年度ごとに分解して、具体的な工程表とスケジュールを示す方針だ。
また、「実施中のプロジェクト」「準備段階のプロジェクト」「備蓄プロジェクト」「企画中のプロジェクト」を動的に管理する仕組みを整備し、質と効率の両立を重視しながら事業化を加速させ、より多くの実物投資を形成していく。
工程表とタイムスケジュールが明確になるにつれ、「六張網」は構想から現実へと移行していく。それは中国経済の質の高い発展を支える強固な基盤となるだけでなく、強力なインフラ整備能力を通じて、世界経済の回復や国際的なインフラ協力にも中国の力を提供することになる。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News