【6月27日 AFP】雪景色の中で温泉に漬かるニホンザル「スノーモンキー」で有名な長野県山ノ内町の地獄谷野猿公苑が、観光客の急増と、サルと一緒に温泉に入ろうとするなどの迷惑行為やマナー違反の多発を受け、1日の入場者数を制限する予定だ。公苑職員が26日、明らかにした。

公式ウェブサイトによると、同公苑は世界で唯一、温泉に入るサルが見られる場所で、「雪の激しく降る寒い日には温泉に入るサルも多く、中には何時間も入っているサルもいます」という。

匿名を条件にAFPの取材に応じた公苑職員によると、近年は入場者数が急増し、1日3000~4000人に上ることもある。その大半は外国人だという。

職員は、チケット売り場の前に長蛇の列ができるようになっていることから、混雑を緩和するため事前に日付指定のオンラインチケットを購入してもらうようにすると説明した。

オンライン予約制への移行は8月から開始され、1日の入場者数を2000人までに制限する可能性があるという。

職員によると、入場者数が雪だるま式に増加するにつれ、サルにエサを与えようとしたり、触ろうとしたりするマナー違反の事例も増加。中には、サルたちと一緒に温泉に入ろうとした事例さえあったという。

円安を背景に、2025年の訪日外国人客数は過去最多の約4270万人となった。

だが、京都などの人気観光地では、一部の外国人観光客が迷惑行為に及び、オーバーツーリズムへの不満が高まっている。中には座敷に向かう芸舞妓(げいまいこ)に付きまとい、強引に撮影するケースもあったとされる。

今年2月には、富士山の極めて「インスタ映えする」景色を誇る山梨県富士吉田市が、「地域住民の安心安全な生活を守る」ため「新倉山浅間公園桜まつり」を中止した。

「近年、国内外からの来訪者が急増し、受け入れの限界を超えたオーバーツーリズム(観光公害)が地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしています」として、地域住民への被害内容として、交通渋滞の慢性化、敷地内への不法侵入、たばこの吸い殻の投棄、民家の庭先での排泄行為や、それを注意した住民に対して騒ぎ立てるといった事案などを挙げた。(c)AFP