【6月29日 CGTN Japanese】「第4回中国国際サプライチェーン促進博覧会」が6月22日、北京で開幕しました。地政学的リスクが高まる中、グローバルな産業・供給チェーンの安定と協力を促す同博覧会には、日本の経済界からも大きな期待が寄せられています。

開幕当日には、関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)や、大阪商工会議所の鳥井信吾会頭(サントリーホールディングス副会長)らが会場で記者団の取材に応じました。両氏はそろって博覧会の趣旨を高く評価し、昨年11月から冷え込みが続く中日関係について、「平和と発展の地盤を再構築することが経済界の願いだ」と訴えました。

鳥井会頭は、「サプライチェーンなしに、企業が単独で生き残ることはできない」と指摘しました。そのうえで、「モノ、情報、資金を滞りなく循環させることが、サプライチェーン改革の本質だ」と述べ、中国がこの分野で先進的な取り組みを進めていることは、日本にとっても極めて重要だとの認識を示しました。

今年の博覧会の会場には、人工知能(AI)に特化した展示エリアが初めて設けられました。鳥井会頭は、AIの進化によって今後5年から10年でサプライチェーンは劇的に変化するとの見方を示し、こうした展示を設けた博覧会について「先見の明がある」と評価しました。

中日の経済関係について、鳥井会頭は「日本の輸出額の17%、関西に限れば23%が中国向けであり、相互依存度は極めて高い」と指摘しました。こうした緊密な経済関係を踏まえ、「政治的な課題は存在するが、対話のパイプを細くしてはならない。経済は人類の生活の基盤であり、未来志向で関係を築くことが大切だ」と語りました。

一方、今回で3回目の参加となる松本会長は、「企業が手を結び、グローバル化の中でサプライチェーンを発達させていく」という開催趣旨に深く共鳴していることが、参加の理由だと説明しました。

松本会長は、自身が会長を務める住友電気工業にとって、中国は「親しみのある市場であり、友人も多い」と紹介しました。そのうえで、「仕入れや合弁事業を通じてグローバルなサプライチェーンを構築し、善循環を目指したい」との考えを示しました。

「中国に良い会社があれば、製品を購入する、協業してジョイントベンチャーを作る、あるいは同じ基盤で研究開発を進める。これはビジネスのルールとして当然のことで、対立する関係ではない」と強調しました。

また、現在の中日関係については、「経済界として、今の状態が良いとは思っていない」と率直に語りました。「まずは我々にできることをやる。対話や投資を通じて、両国政府に働きかけることが必要だ」と述べ、経済界が関係改善に果たす役割の重要性を話しました。

松本会長はさらに、「日中は一衣帯水の隣国」としたうえで、「1500年にわたる交流の歴史を胸に、胸襟を開いて対話し、両国関係の確かな地盤を築く必要がある。共に平和を守り、発展していくことが経済界の願いだ」と語りました。

中国国際サプライチェーン促進博覧会は、世界初のサプライチェーンをテーマとする国家級イベントとして、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)の主催により、2023年から開催されています。第4回となる今年は「世界をつなぎ、共に作る」をテーマに掲げ、先端製造、スマートカー、クリーンエネルギー、AI、農業、ヘルスライフ、物流など676社が出展しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News