【6月22日 AFP】韓国のスターバックス全店舗が22日、全従業員に向けた研修のため、午後3時から一斉に閉店した。

米国、中国に次ぐ世界第3位の市場規模を誇るスターバックスコリアは先月、大型タンブラーを売り出すための販促キャンペーン「タンクデー(Tank Day)」を展開。しかしこのキャンペーンをめぐっては、民主化運動に対する1980年の軍事弾圧を想起させるとして、韓国国内で猛烈な批判を浴びた。

再利用可能なタンブラーのプロモーションが行われた5月18日は、165人の市民が犠牲となった光州(クァンジュ)蜂起の46周年にあたる日だった。公式発表では165人とされているが、実際の犠牲者数はそれを大きく上回ると多くの人が考えている。

この騒動によりスターバックスコリアのCEO(最高経営責任者)は解任され、米国本社からライセンスを受けて同チェーンを運営する新世界グループの会長が公に謝罪する事態に追い込まれた。

世論の反発を受け、スターバックスコリアは22日午後3時から全国の店舗を一斉に閉店し、従業員に3時間の研修を受けさせた。同社によると、研修は「歴史的・社会的意識への配慮」と「スターバックスの使命と価値観へのコミットメント」に焦点を当てたものだという。

ソウルでは、店舗のブラインドを下ろして外からの視線を遮り、店内でスタッフへの動画研修が行われた。

店舗を訪れた利用者は、この「行き過ぎた」措置にあきれた様子で「単なるパフォーマンス、ポーズのように思える」とAFPに語り、近くの別のカフェへと立ち去った。別の利用者も「問題はマーケティングチームのミスから生じたもの。現場でコーヒーを淹れている従業員が、なぜこの研修を受けなければならないのかさっぱり分からない」と批判的な意見を述べた。

一方で、スターバックスの対応を支持する声もあり、ある利用者は「問題の深刻さを明確に認識し、それに応じた対応を取っていることを示している。良い方向性だと思う」と語った。

グループは、プロモーションに至るまでの一連のずさんな対応を特定したと述べた。その中には、デザインファイルを確認せずに承認したことや、コンプライアンス上の法的確認が全くなされていなかったことが含まれている。この問題はソウルや光州で強い反発を引き起こし、運営者によれば、発覚当初には「売上の急激な減少」を招いたという。

新世界グループの鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)会長をはじめとする経営陣も、今週24日に同じ研修を受ける予定だ。(c)AFP/Kang Jin-kyu