カン・イェウォン=SBS(c)MONEYTODAY
カン・イェウォン=SBS(c)MONEYTODAY

【06月22日 KOREA WAVE】親が残した巨額の借金を子どもが背負うべきなのか――。韓国の俳優カン・イェウォンがテレビ番組で、亡くなった父親に約11億ウォン(約1億2100万円)の債務があったことを後から知ったと明かし、話題を呼んでいる。番組内ではカン・イェウォンが父親の会社の未払い賃金を一部立て替える姿も放送され、視聴者の間では「親の借金はどこまで子どもが責任を負うべきなのか」と関心が高まっている。

法曹界によると、こうしたケースでは「限定承認」や「相続放棄」という法的手続きをとることで、子どもが代わりに借金を返済する必要はなくなる。

民法上、相続は預金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産(債務)も一緒に引き継ぐのが原則だ。特別な手続きをしなければ、これらをすべて受け継ぐ「単純承認」とみなされる。しかし、借金の方が明らかに多い場合や、正確な財産状況がすぐには分からない場合に備え、法律は子どもたちを救済する制度を設けている。

選択肢の一つが「相続放棄」だ。これは相続そのものを拒否する手続きで、初めから相続人でなかったことになるため、財産も借金も一切引き継がない。ただし、子ども全員が放棄すると、相続権が亡くなった人の兄弟姉妹など次の順位の親族に移ってしまうため、親族間での話し合いや配慮が必要になる。

もう一つの選択肢が「限定承認」だ。これは、相続したプラスの財産の範囲内でのみ借金を返すという制度だ。例えば、引き継いだ財産が1億ウォンで借金が11億ウォンだった場合、財産の1億ウォン分だけを返済に充てればよく、残りの10億ウォンを自分の身銭を切って返す必要はない。親の財産や借金の全貌がよく分からない場合には、非常に有効な手段となる。

これらの手続きは原則として、相続が始まったことを知った日から3カ月以内に家庭裁判所へ申請しなければならない。この期間を過ぎると自動的に「単純承認」となり、後から予期せぬ借金が見つかってもすべて背負うことになってしまう。

親が亡くなった際は、まず金融取引の照会や不動産、税金の状況を速やかに確認し、隠れた債務がないかを把握することが重要だ。その上で、3カ月という期限内にどのような法的対応をとるべきか、慎重に判断する必要がある。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News