【6月18日 AFP】オーストラリアの科学者らは18日、亜南極に位置するハード島とマクドナルド諸島で、高病原性の鳥インフルエンザウイルスの感染が拡大し、ミナミゾウアザラシの幼獣1万3000頭以上が死んだと発表した。

研究チームが2025年10月、調査遠征のために現地を訪れた際には、いたるところにアザラシの死骸があったとされる。

遺伝子検査の結果、アザラシ、ペンギン、野鳥などの死骸からは、感染力の強いH5型の鳥インフルエンザウイルスが確認された。

オーストラリア南極局(AAP)の科学者らによると、今回の感染大流行で最も大きな打撃を受けたのはミナミゾウアザラシの幼獣で、一部のアザラシの「ハーレム(一雄多雌の繁殖集団)」では、群れの97%が死んだ。

2025年10月と2026年1月に行われた地上および上空からの調査では、計1万3300頭のゾウアザラシの幼獣が死んでいるのが確認された。

生物学者のジュリー・マッキネス氏は、「ハード島とマクドナルド諸島でのH5型鳥インフルエンザの観測は、オーストラリア海外領土における初の検出であり、ウイルスが東へと移動し続けていることを示している」と指摘した。

研究チームによると、同ウイルスは2025年8月、西北西に約1500キロメートル離れた亜南極のクロゼー諸島から移動してきたとみられ、感染した野生動物によって持ち込まれた可能性が高いという。(c)AFP