イスラエル、ヨルダン川西岸で遊牧・牧畜民を「民族浄化」 アムネスティ報告書
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【6月11日 AFP】国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは10日、イスラエルが占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区において、ベドウィン(遊牧民)や牧畜民のコミュニティーに対する「民族浄化」キャンペーンを行っていると非難した。イスラエル側はこの主張を「虚偽であり事実無根だ」として否定している。
アムネスティによる新たな報告書は、このキャンペーンがパレスチナ領土の併合を加速させることを目的としており、これらのコミュニティーがイスラエル人入植者による暴力や強制立ち退きにさらされていると指摘した。
報告書は「イスラエル当局は、西岸のパレスチナ人のベドウィンおよび牧畜民コミュニティーを標的にした国家主導の民族浄化キャンペーンを通じて、併合を加速させている」と主張している。
アムネスティの調査により、数百人のパレスチナ人で構成される27のベドウィンおよび牧畜民コミュニティーが、2023年から2025年の間に強制的に立ち退かされたか、あるいは西岸の「C地域」で立ち退きの危機にひんしていることが示されたという。「C地域」ヨルダン川西岸の60%を占める被占領地で、1990年代のオスロ合意に基づきイスラエル軍が全権を持つ。
『パレスチナ的なものすべて消し去る:イスラエルによるヨルダン川西岸ベドウィンおよび牧畜民コミュニティーの民族浄化』と題された報告書の中で、アムネスティは、イスラエル史上最も右寄りとされるベンヤミン・ネタニヤフ首相の政権が、入植者運動の宗教的ナショナリストの意向に応えていると非難した。
報告書は「ネタニヤフ政権は入植地拡大や土地収奪を加速させ、入植地への金銭的・物流的支援を強化し、入植者を武装させた。それによって、国家公認の残虐な入植者による暴力キャンペーンを可能にしている」と記している。
イスラエル側はこの報告書を否定した。
イスラエル外務省はAFPへの声明で、「アムネスティ・インターナショナルは、妄想的で非主流派の政治組織に成り下がって久しい。その反イスラエル的なアジェンダが、事実や客観性、あるいは真の人権擁護へのいかなるコミットメントをも覆い隠してしまう」と主張。
「この報告書は、現実とは一切関係のない虚偽で事実無根の主張を通じて、そのアジェンダを推し進めようとする新たな試みにすぎない」と付け加えた。
一方でアムネスティは、「イスラエル当局による明確な入植地拡大の呼び掛け」や「C地域におけるパレスチナ人の存在感を最小限に抑えることを目的とした措置」を指摘。
報告書は、「民族浄化キャンペーンは国家が主導し、国家が後援しているものであり、一部の暴徒化した入植者や、いわゆる(極右)過激派の閣僚たちによって突き動かされているものではない」と結論づけた。(c)AFP