凍ったリスの糞は「タイムカプセル」 マンモスなど古代生物のDNA発見
このニュースをシェア
【6月10日 AFP】カナダ・ユーコン準州で発見された凍ったリスの糞から、絶滅したウーリーマンモス(ケナガマンモス)など、古代生物のDNAが大量に見つかった。科学誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』に9日、研究論文が掲載された。
密閉された巣穴の奥深くで見つかったこれらのDNAは、3000年から70万年前のもので、長期にわたる生命の変化を知る貴重な手がかりを提供する。
発見されたDNAには、マンモスのほか、オオカミ、バイソン、ウマ、チーター、そして数百種類に及ぶ植物のものが含まれていた。
論文の筆頭執筆者で、カナダ・マクマスター大学の古遺伝学研究者タイラー・マーチー氏は、リスの糞を調べることは「マンモスの牙を発見することほど魅力的には聞こえないかもしれない」と認める。しかし、今回明らかになった「驚異的な」情報量は、糞が地球の遠い過去を探るために見過ごされてきた手段であることを示唆していると付け加えた。
科学者たちは当初、リスの腸内細菌叢(マイクロバイオーム)を研究するつもりだったが、糞の中に隠れていたのは「本当に驚くべき生物多様性」だった。
ホッキョクジリスは、その「自然のアーカイブ行動(収集癖)」により、この研究に理想的な対象となったという。
リスが活動するのは1年のうち約4か月だけで、残りの期間は冬眠して過ごす。そのため、活動している間は「外に出て、あらゆるものをできるだけ多く食べなければならない」とマーチー氏は指摘する。
リスは巣穴にナッツ、種子、葉、骨、毛皮など、見つけられるものは何でも詰め込む。しかし時間の経過とともに、永久凍土の上昇によって一部の巣穴が永久に密閉され、完璧に保存されたタイムカプセルとなった。
マーチー氏は、凍った「とてもかわいい小さなリス」そのものも見つかったと言い、「あるシーズンに眠りにつき、そのまま二度と目覚めなかったのだろう…。古生物学者が調査に訪れるまで、ずっとそこに眠っていたのです」と語った。(c)AFP