【6月9日 AFP】レバノン文化省の当局者は8日、イスラエルの爆撃により南部の都市ティールの世界遺産が損傷を受けたとAFPに明かした。現地のAFP記者らは、遺跡でがれきや損傷を確認した。

地中海沿岸で最も古い都市の一つであるティールは、フェニキア、ペルシャ、ヘレニズム、ローマ、ビザンチンなどの時代を経てきた。

ティールはイスラエル国境から約20キロメートルの位置にあり、ユネスコの世界遺産に登録されている遺跡には、ローマ時代の浴場や2世紀の凱旋門、競技場の遺構などがある。

イスラエル軍はティールを激しく攻撃しており、国営通信社NNAは7日、イスラエル軍が都市遺跡を含む地区に避難警告を発した後、さらなる砲撃を実施したと報じた。

レバノン南部の考古学的遺跡を担当する文化省の地域ディレクター、アリ・バダウィ氏は、7日の砲撃が「最新のイスラエルとヒズボラの戦争が始まって以来、ティールの古代遺跡に最悪の影響を与えた」と述べた。

「遺跡のがれきの量は非常に多く、損傷は激しい」とバダウィ氏は語り、「がれきが落下した際に損傷を受けた遺物もある。がれきは広い範囲に飛び散り、遺跡の柱、柱頭、柱の基部、モザイクなど多くの要素にを傷つけた」と説明した。

AFPの記者は、古代の柱の近くに砂ぼこりやがれきが散乱し、石の遺物の近くにねじれた金属や折れた木の枝があるのを確認した。

レバノンのガッサン・サラメ文化相はAFPに対し、「国の考古学的遺跡、特に人類の遺産の一部であるティールの遺跡を標的にしないよう訴える」と述べた。(c)AFP